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みなさんこんにちは!サイエンス妖精の彩恵りりだよ!
今回のお話は、宇宙全体にある軽いブラックホールの数を推定したという研究だよ!
宇宙には恒星の成れの果てのブラックホールがいくつあるのか、という質問に対して、その数はなんと4000京個だという推定結果を算出したよ!
これは、単純にブラックホールの数が多いだけじゃなく、宇宙全体の組成にも関わる重大な結果だよ!

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太陽を始めとして、宇宙にある恒星は、中心部で起こっている核融合反応によってエネルギーを放射して輝いているよ。
この放射は、恒星自身が今の状態を維持するのに重要だよ。というのは、恒星サイズの天体は重力が強すぎて、そのまま放っておくと潰れてしまうからだよ!
核融合のエネルギーは重力に逆らって恒星を膨張させる力となり、これが釣り合う事で恒星は今の状態を維持しているよ。
ただ、核融合は永久には続かないよ。核融合でどんどん重い元素が合成されていくと、核融合の効率はどんどん悪くなっていくよ。そして鉄が生成されると、どんな恒星でも破局を迎えるよ。
鉄はとても安定した原子核を持っていて、核融合でも核分裂でもエネルギーを取り出せないよ。
だから、鉄が一定量溜まると、恒星はエネルギーを放出できず、自らの重力で潰れてしまうよ。このようにして重力で完全に潰れてしまった結果生まれるのがブラックホールだよ。
実際には、上の話はかなり説明を省いてて、恒星がブラックホールになるまでは複雑な段階と条件を経るけど、今回は割愛するね。
とにかくは、ブラックホールは恒星の成れの果てである、という点を覚えておけばいいよ。
さて、宇宙に存在するブラックホールは、質量の小さな恒星質量ブラックホールと、質量の大きな超大質量ブラックホールに分かれるよ。
恒星質量ブラックホールは、文字通り恒星の成れの果てとして誕生したもので、誕生には重い元素を周囲へとばらまく超新星爆発を伴っていると考えられるよ。
超大質量ブラックホールは、恒星質量ブラックホールが複数合体して誕生したと考えられ、多くが銀河の中心にある事から、銀河の誕生や進化と関わりがあると考えられるよ。
ヒトのような生物は炭素や酸素を基盤としているし、地球はケイ素やアルミニウムを基盤としているけど、これらは重い元素だね。
だから、生物や地球の元となる元素は、宇宙誕生時はほぼ存在せず、その生成に超新星爆発が関与している、とも言われているよ。
だから、宇宙にあるブラックホールの数の推定は、銀河や惑星の生成や進化、あるいは普通の物質がどの程度存在するのかを推定するのにとても重要、となるんだよ。
さて、今回のSISSAなどの研究チームが発表した論文では、いくつかの数値を使って、宇宙にある恒星質量ブラックホールの数を推定したよ。
ブラックホールはブラックと言う名の通り、自らは何も放射しないから、直接の観測は不可能だよ。だから、推定には何か別の手がかりが必要だよ。
それは、ブラックホールの元となる恒星の量や、そこに含まれる金属の量などだよ。
宇宙が誕生した時には、水素とヘリウム以外の重い元素は無視できるくらいわずかな量しか存在しないから、リチウム以上の元素をまとめて金属と呼ぶよ。
そしてこれら金属は、恒星の核融合によって生成されるよ。ブラックホールを作るには恒星の存在が必須だけど、その際に副産物として金属が宇宙に放出されるよ。
だから、恒星自体の量と共に、金属の量がブラックホールの量の推定の手がかりとなるんだよ。
更に、これまでのブラックホールの量の推定とは異なり、LIGOとVirgoのデータも使用したよ。これらはどちらも重力波望遠鏡で、ブラックホール同士の合体などの重力波イベントを検出する事ができるよ。
重力波が検出できるようになって数年しか経ってないけど、既に今の段階で、ブラックホールの合体がかなりの頻度で起きている事が分かっているよ。
その量は、従来のブラックホールの数の推定量からは説明がつかないほどだよ!まだ見えていないブラックホールが数多く残されているという事だね!
今回の推定では、重力波から推定したブラックホールの合体量も盛り込む事で、より精度の高いブラックホールの数と総質量の推定を測ったんだよ。

宇宙のブラックホールの数は4000京個で、普通の物質の約1%を占めるよ!
その結果、かなり驚くべき数値が出てきたよ。観測可能な宇宙に含まれる恒星質量ブラックホールの総数は、なんと40000000000000000000個 (4×1019個 / 4000京個) であるという事が分かったんだよ!
とはいっても、例えば宇宙の恒星の数はこれの1万倍ぐらいはあるから、これ自体はスゴい数だけどあり得る数値ではあるよ。今回の重要な点は、個数よりも総質量だよ。
今回、宇宙全体のブラックホールの平均密度は、約1~2×105M☉/Mpc3 (M☉は太陽質量、Mpc3は立方メガパーセク) と推定されたよ。
これはどの程度の値かと言えば、宇宙に含まれる "見える物質" の約1%はブラックホールであるという事になるよ!

今回の論文を含めて、宇宙の物質構成を見るとこんな感じ!これまで普通の物質の約1%はブラックホールで、そのほとんどを超大質量ブラックホールで説明していたけど、今回は大半が恒星質量ブラックホールであると書き変わったよ! (グラフの元データは参考文献より)
ここで言う "見える物質" とは、その正体が不明な暗黒エネルギーや暗黒物質を除いた、原理的には正体が判明している観測可能な物質の事を言うよ。
例えば水素などの普通の元素だけでなく、ニュートリノや光子、そしてブラックホールの事を言うよ。個々のブラックホールの観測可能性とは違う点に注意してね。
重要な事として、これまでいくつかの推定では、見える物質の約1%はブラックホールとされていたけど、今回の論文ではその結果を支持しているよ。更に重要なのは、この内訳ががらりと変わった事だよ!
これまでその手段がなかった事から、ブラックホールのほとんどは超大質量ブラックホールとして計算されていたよ。
ところが今回の推定では、ブラックホール全体で超大質量ブラックホールが占める割合はわずか0.2%しかないとなったんだよ!
宇宙にあるブラックホールの大半、99.8%は恒星質量ブラックホールとなると、本来あるはずの恒星質量ブラックホールは、今把握されているよりも宇宙にずっと多くある、という事になるよ。
超大質量ブラックホールは、その誕生や進化について未だに多くの謎が残されているけど、今回の研究結果は、恒星質量ブラックホールが合体して超大質量ブラックホールとなった、という進化の推定にも関わってくるよ。
今回の研究結果は、宇宙全体のブラックホールの量の推定と言う壮大なもので、その結果は宇宙の構成や進化に関する推定を書き換えるものだから、とても重要なんだよ!
[原著論文]
[参考文献]