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局所排気装置とは、実験室や工場などで発生する、有害・悪臭ガスなどを作業者が吸い込まないように、ダクト・排気ファンで屋外に排出する装置のことを言います。研究者の健康を守り、安全な実験・研究を可能にする安全装置である為、使用する薬品によって局所排気装置の設置が義務付けられています。今回は、局所排気の機構、法令関係、定期点検についてご説明いたします。
CONTENTS
局所排気装置とは、実験室や工場などで発生する、有害・悪臭ガスなどの物質を作業者が吸い込まない為に、ダクト・排気ファンで屋外に排出する装置です。
化学系、生物学系、物理系、工業系問わず、多くの場所で使用されています。
研究者の健康を守り、安全な実験・研究を可能にする安全装置である為、使用する薬品によって局所排気装置の設置が義務付けられています。
局所排気装置を設置するにあたり労働安全衛生法で安全規則がございます。
ただし、全ての局所排気装置が該当するのではなく、装置内で使用する薬品によります。
■局所排気装置内で有機溶剤第1,2,3種を使用する場合・・・
有機溶剤第1,2,3種を使用する場合、有機溶剤中毒予防規則(以下有機則)が該当致します。
【有規則で求められる基準】
・制御風速:0.4m/s以上(囲い式フードの場合)
※制御風速とは、局所排気装置の能力を決定する基本要素で、フードを開放した状態の風速を指します。・局所排気装置の排気口の高さを屋根から1.5m以上立ち上げる。
ただし排出される有機溶剤の濃度が厚生労働大臣が定める濃度に満たない場合はその限りではありませんので、スクラバーを設置して濃度を下げるお客様もおられます。
引用元:厚生労働省HP 労働省令第三十六号 ○有機溶剤中毒予防規則より
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=74090000&dataType=0&pageNo=1
■局所排気装置内で特定化学物質第1,2類を使用する場合・・・
・特定化学物質第1,2類を使用する場合、特定化学物質等障害予防規則(以下特化則)が該当致します。
【特化則で求められる基準】
・制御風速:0.5m/s以上(囲い式フードの場合)
・使用する薬品によってはスクラバーの設置が義務付けられております。
※排気口の高さを屋根から1.5m以上立ち上げは不要。
引用元:厚生労働省HP 労働省令第三十九号 ○特定化学物質障害予防規則より
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=74097000&dataType=0&pageNo=1
そして、規則に該当する場合、所轄の労働基準監督署に局所排気装置の届出が義務付けられています。
では、届出内容はどのようなものでしょうか。
■局所排気装置の届出
局所排気装置を設置する場合は使用する薬品の種類によって労働安全衛生法第88条第1項により設置の30日前に所轄の労働基準監督署へ届け出をしなければなりません。
また、装置を移設したり構造変更を行う場合も同様に届出が必要です。
■届出が必要な条件
装置内で有機溶剤第1,2,3種(有機則)、特定化学物質第1,2類を使用する場合です。
■届出が必要な書類
①様式第20号書式(建設物、機械等設置・移転・変更届)
②様式第25号書式(局所排気装置適用書)
③局所排気装置概要図
④ダクト系統図
⑤圧力損失計算書
⑥局所排気装置図面
⑦排気ファン図面及び性能曲線図
⑧作業場所の平面図(建屋平面図におおよその設置場所を記入した図)
⑨所在地の案内図(周囲の状況がわかる地図等)
労働基準監督署へ届出を行った局所排気装置については、「1年以内ごとに1回、定期的に自主検査を行う」ことが義務付けられています。
■局所排気装置及びプッシュプル型換気装置の点検事項
①フード、ダクト、ファンの摩擦、腐食、くぼみその他損傷の有無およびその程度
②ダクトおよび、排風機における塵埃の堆積状態
③排風機および送風機の注油状態
④ダクトの接続部における緩みの有無
⑤電動機とファンを連結するベルトの作動状態
⑥吸気、送気および排気の能力
⑦以上のほか、性能を維持するため必要な事項
※⑦の「必要な事項」とは、ダンパーの開閉機能やガス処理機構の機能、排出口の損傷の有無などとされている。
●制御風速(m/s)で管理されているフードについては、熱線式風速計を用いて吸込み気流の測定・記録が必要。
■性能の具体的判定方法
制御風速:局所排気装置の性能が制御風速で示されている場合は、熱線式風速計を用いて、図に定める位置における吸込み気流の速度を測定する。
局所排気装置は、有害・悪臭ガスなどの有害物質を作業者が吸い込まない為のものです。
しかし、基準を満たしてない方法で設置している場所も多くあり、作業者の安全を確保できていないのが現状です。
基準を満たし、作業者の安全を第一に考え、局所排気装置の設置について検討していきましょう。
自主点検に使用する熱線式風速計の原理について、以下の記事でも解説を行っています。合わせてお読み頂ければ幸いです。