LINE公式アカウントから最新記事の情報を受け取ろう!

こんにちは。理科講師・サイエンスライターの山﨑実香です。
今回は、自由研究、探究学習、STEAM教育の導入にもぴったりで、家庭でも簡単にできる「べっこう飴づくり」をご紹介します。
砂糖と水だけでできるシンプルな科学実験ですが、理科・家庭科・社会・国語など教科を横断する学びが可能!
私が講師として参加したSEISAアカデミーでの授業の様子を交え、実験内容と学びの広がりをご紹介します。
CONTENTS
《(1)手順》

基本的に
・白い砂糖
・水
・シリコンカップ
・フライパンとコンロ
のみ!
今回この実験内容で授業を実施した場所は、神奈川県横浜市にあるSEISAアカデミーです。
今回2025年7月初旬に行った80分間授業には、生徒合計9人(学年横断型のため小学3年生1人、小学4年生2人、小学5年生1人、小学6年生2人、中学1年生1人、高校1年生1人、高校2年生1人)、講師の私、補佐スタッフ数名が参加しました。
SEISAアカデミーは、興味のあるもの&とことんやりたいことを突き詰める学び舎。探求を中心に学ぶカリキュラムを実施し、2E・ギフテッド特性を持つ子も通っています。過去には、文部科学省「特定分野に特異な才能のある児童生徒への支援の推進事業」にも指定された実績も。
また、同校を運営する星槎グループは、フリースクール、保育園、幼稚園、中学校、高等学校、大学、大学院、研究所などを展開する、不登校や引きこもり、発達障がい分野の支援を得意とする学校法人。学びの多様化学校を複数運営しています。
①ドロドロの砂糖水を作る
砂糖小さじ約4杯と水約1杯をよく混ぜます。

▲右上のカップには食紅入り
②中火で加熱開始
フライパンなどで加熱します。

生徒たちは、「沸騰してきた」「良い匂い!」「(割りばしでつついたら)ネバネバしてきたよ」と五感で変化を楽しみながら観察。
また、「フライパンにこぼした砂糖水が茶色くなった!」「飴もこの色になるのかな?」などナイス意見も。
③好きな色になったら加熱終了
加熱時間はサイズによりますが、10分以上が目安。好みの色になったら加熱を止めます。

生徒たちは「もっと長く温めたら、もっと茶色くなる?」「変な形のカップだと、温まりにくいんじゃない?」など、熱の伝わり方や色の変化について自ら考察していました。
しっかり観察できていますね!
④冷まして固める
室温で10分ほど置き、固まったら完成!

食べながら「甘くて香ばしい!」「噛むとベタベタ歯につくから、虫歯になるかな」など味覚・食感からの気づきもあり、実験後の発展的な学びにもつながりました。
《(2)結果、考察、原理、実用例》
・色が変わるまでの時間は10分や20分など様々
・白、黄色、茶色など様々な色のべっこう飴が完成
という結果に!
生徒たちは「どれくらい温められたかで違うんじゃない?」「水の量やカップの形も関係あるのかな?」と、自ら理由を考察していました。
この色の変化は、キャラメルやパンの焼き色などと同じく「カラメル化反応」によるもの。ショ糖が熱分解・再結合して化学変化を起こし、カラメルという別の物質へ生まれ変わることで色と香ばしさが生まれることを学習しました。

▲また、生徒たちからは「ドロドロのうちに形を変えたい」「棒をさしてペロペロキャンディーにしよう」などの自由な発想も生まれ、実際にキャンディー作りに成功!
終わった後も「家でもやりたいから、シリコンカップ貰って良い?」と、すっかり本実験に魅了されている子もいました。

現代社会の課題解決には、複数の視点を持つ「教科等横断的な学習」が不可欠です。
この授業では、古代インドでサトウキビから絞り汁を採取した砂糖の歴史など、社会や歴史に関連する話も紹介しました。
また、ワークシートやタブレットを使った調べ学習の自由時間を設けたところ、「鼈甲(べっこう)の鼈は″すっぽん″の意味」といった国語の学習に繋がる発見をする生徒もいました。
工夫次第で、家庭科や美術など様々な分野に応用可能ですよ。

このべっこう飴づくりは、家庭での「自由研究」、教室での「理科教材」「教科等横断的な学習」「探究学習」、「STEAM教育の実践事例」、そしてサイエンスイベントやワークショップの導入教材としても活用できます。
砂糖水を温めるだけの簡単な実験なので、アレンジを加えたり、砂糖に関する他の話題に広げたりして「サイエンス×◯◯」の学びを深めてみてくださいね!