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任意のチャネルにおける一定期間の信号検出履歴から、最新の検出結果ほど大きく重み付けして占有率を算出する系統と、重み付けせずに第二占有率を算出する系統とを有する。占有率が大きく変化したとき、第二占有率を占有率とし、第二占有率はリセットする。これにより高い時間追従性と予測精度の両立が図れる。
容量、空きチャネル
近年、無線通信技術を利用したアプリケーションが多数登場しており、周波数資源の需要がますます高まっている。しかし、現行の周波数割り当てを固定とする運用においては、新たに周波数資源を特定のアプリケーションに割り当てることは困難である。そこで、無線機端末が必要な時に、自由に周波数チャネルを利用できる、コグニティブ無線コンセプトが注目されている。コグニティブ無線では、無線機が積極的に空きチャネルを探索し、通信確立に利用することで周波数利用効率を究極にまで高めることができる。すでに、無 線 LANで は 、 事 前 に チ ャ ネ ル 状 態 を 確 認 す る キ ャ リ ア セ ン ス 後 、 空 き 状 態 の と き に 通 信を 確 立 す る キ ャ リ ア セ ン ス マ ル チ ア ク セ ス ( CSM A) が 適 用 さ れ て い る 。
コグニティブ無線では、空き状態となるチャネルを高速に探索する技術が、通信接続性を高める重要な要素となる。そこで、各チャネルが使用されている時間率(占有率)を、予め測定し、空き状態となる確率が高いチャネルを絞り込むことが重要である。さまざまな占有率測定法が提案されている。
例えば、広帯域なスペクトルアナライザにおいて周波数成分に分解し、複数チャネルの電波強度を測定する方法が提案されている(非特許文献1)。そして、電波強度を定められた閾値と比較して、利用状況の有無を判断する。この手法では、対象とする全帯域のチャネルを一度に観測するため、一定区間測定結果を記録し、フーリエ変換によるスペクトル解析によって、各チャネルを分離して検出する。
しかしながら、上記各文献に記載の手法には、以下の点が問題となりうる。
非特許文献1の手法では、周波数解析を行うため一定時間観測した信号波形を記録する必 要 が あ る た め 、 記 録 期 間 よ り 短 い 区 間 で の 占 有 率 の 変 化 に は 追 従 で き な い 。 ま た 、 RF回路においてきわめて広帯域なバンドパスフィルタが必要になり、コスト高となる。
非特許文献2の手法は、通信を設立するプロトコルが事前に既知でなければならないため、適用範囲は限定される。また、空き時間の解析には、前後するパケットの内容を解析しなければならないため、検出器に情報復調処理が必要になり、コスト高となる。
特許文献1、2、および、非特許文献3のメモリ法では、占有率が定常状態になった場合には、最新の偶発的な変化に強く反応してしまい、測定結果が不安定に変動してしまう。
特許文献3、非特許文献4の重み法では、重み係数を絶えず更新する必要があるため、計算量が大きい。また、非特許文献4では、理論的に高速追従可能な最適な重み係数を乗算し、占有率を測定する手法が示されているが、測定対象が既知である場合には高速な測定が可能であるが、非現実的な仮定である。さらに、非特許文献5の方法では、定精度がきわめて低い。
特許文献4の手法では、信号の時間的な変動を無視し、一定区間の平均レベルを算出しているため、他の無線機の時間的な発生パターンを考慮できない。また、無線機は絶えず受信電力量をビーコンによって周知しなければならないため、制御信号の情報量を増やし、データ伝送の低下、消費電力の拡大が生じるデメリットがある。
特許文献5の新規参入無線機の伝送速度の算出手法では、各無線機の伝送速度等が測定可能であることが前提となっているため、すべての無線機と協力が必要になり、自律分散のコグニティブ無線には適していない。また、特許文献5の占有率測定手法は一般的なメモリ法と同様の技術であるため、メモリ法と同様に、急激な変化に対する追従性が悪い。
図1は、上記に挙げた従来技術のうち、いわゆるメモリ法と、重み法についての概要図を示す。上記の従来技術において、いわゆるメモリ法を用いた技術では、一定時間蓄積された利用状況に基づいて占有率を算出するため、過去の測定結果に強く影響されてしまい、占有率の時間変化に対する追従性が悪い。また、重み係数を用いる技術では、占有率に対する時間追従性は高まるものの、直近の測定結果の影響を強く受けるため、占有率の変化量の少ない定常時における測定精度が十分確保できない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、占有率が時間変動する無線通信環境において、高い時間追従性と測定精度を備えた無線通信利用状況測定装置及び測定方法を提供することを目的とする。
即ち、本発明に係る請求項1に記載された無線通信利用状況測定装置は、
周波数チャネルにおける電波信号の有無を、一定期間のスロット毎に順次検出する信号検出部と、
該信号検出部の検出結果を、最新の所定スロット数分、共に順次記憶する第一及び第二の記憶領域と、
該第一の記憶領域に記憶された該所定スロット数分の該検出結果に対し、最新の該検出結果ほど重要度を高くする重み付けをして、該周波数チャネルの占有率を第一の占有率として算出する第一の測定占有率算出部と、
該第二の記憶領域に記憶された該所定スロット数分の該検出結果に対し、均等の重みで該周波数チャネルの占有率を第二の占有率として算出する第二の測定占有率算出部と、
該第一の占有率が所定の基準を満たす程度に大きく変化したと判定したときに、該第一及び第二の記憶領域のうち少なくとも第二の記憶領域内を消去する占有率変化量観測部とを備え、該第二の占有率を該周波数チャネルの占有率として採用することを特徴とする。
本発明に係る無線通信利用状況測定装置及び測定方法によれば、無線通信環境において、定常時の高い測定精度と、占有率の変動に対する高い時間追従性とを備えた無線通信利用状況測定装置及び測定方法を提供することが可能になる。
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