気体はどうやって集めるの?各気体の集め方について解説!

2024.01.04

普段なかなか意識することはないけれども、私たちの身の回りにある空気。

空気は、私たちが生きていく中で欠かせない酸素や呼吸の際に外に出す二酸化炭素など、さまざまな気体が混じり合ってできています。

同じ固体でも鉄と食塩では全く性質が違うように、気体もそれぞれ異なる性質があります。

気体には、それぞれどのような性質があるのでしょうか。

また、気体は固体のように固まらないため、特定の気体を集める際は、どのような方法で集めているのでしょうか。

この記事では、中学一年生の理科で習う「気体の種類と性質」と「気体の集め方」について解説します!

気体とは

まずは、気体とは何か学んでいきましょう。

気体とは、物質の状態のひとつです。

一定の体積をもっておらず、常に自由に広がろうとします。

固体や液体は、分子や原子が固まっていますが、気体は違います。

気体の分子や原子は小さく、とても速く動いていて、容器の中でも自由に動き回ることができます。

私たちの身の回りにある空気も、気体のひとつです。

気体の種類と性質

次に、中学の理科で学ぶ代表的な気体の種類と性質について見ていきましょう。

この記事では、酸素、窒素、水素、二酸化炭素、アンモニア、塩素の6種類の気体を取り上げます。

気体が水に溶けるか、気体をつくりたいときは何の物質使えばいいかといった発生方法、覚えておきたい特徴などを、それぞれの気体ごとに以下にまとめました。

①酸素

・呼吸のときに体内に取り込む

・空気中に約21%含まれており、空気中で2番目に多い

・水に溶けにくい

・助燃性がある

酸素そのものは燃えませんが、酸素はものが燃えるのを助ける性質(助燃性)があります。たき火やキャンプファイヤーの際にうちわを使うのは、酸素を送ることで燃焼を促進するためです。

・発生方法:過酸化水素水と二酸化マンガン

過酸化水素水は、ゆっくり分解していき、酸素と水になります。二酸化マンガンがあると、この反応が加速され、短い時間で多くの酸素が発生します。

②窒素

・空気中に約78%含まれており、空気中で1番多い

・無色、無臭

・水に溶けにくい

③水素

・最も軽い気体、空気よりも軽い

・水に溶けにくい

・マッチの火を近づけると、ポンと音を立てて爆発的に燃え、水ができる。

水素は燃えても地球温暖化の主な原因とされている二酸化炭素を出さないため、環境に優しい次世代エネルギーのひとつとして注目されています。水素を利用した発電や、水素を利用して走る車の開発が進んでいます。

・発生方法:マグネシウムや亜鉛など金属とうすい塩酸

金属を塩酸で溶かすことで、水素が発生します。ただし、金属でも金・銀・銅は塩酸に溶けないので、使用しても水素は発生しません。

④二酸化炭素

・空気よりも重い

・水に少しだけ溶ける

二酸化炭素を水に溶かしたものが、炭酸です。炭酸は、泡がぷくぷくと出ていますが、その正体は二酸化炭素です。

・石灰水を白く濁らせる

気体が二酸化炭素かどうか確かめるときに、よく利用される性質です。

・有機物を燃やすと発生する

有機物ってなんだろうと思われた方は、「有機物とは?無機物とは?その見分け方って?」の記事で復習してくださいね。

・発生方法:石灰石とうすい塩酸

石灰石のかわりに、貝殻や卵の殻を用いることもできます。

⑤アンモニア

・空気よりも軽い

・水によく溶ける

・刺激臭がある

鼻をつくようなツンとした臭いがあります。臭いをかぐときは、鼻を直接近づけるのではなく、手であおぐようにしてかぎます。

・発生方法:塩化アンモニウムと水酸化カルシウムを加熱

⑥塩素

・空気よりも重い

・水に溶けやすい

・刺激臭がある

・黄緑色の気体

・殺菌、漂白作用がある

塩素は殺菌作用があるため、プールの消毒によく利用されています。プールの独特の臭いは、塩素由来の臭いであることが多いです。また、塩素は漂白作用があるため、洗濯のときに白いシャツなどをきれいにしたい際に使う漂白剤にもよく用いられています。

もう少し詳しく気体の種類や性質について勉強してみたい方は、「気体とは?気体の種類や性質について解説」という記事もぜひ読んでみてくださいね。

気体の集め方

では、気体の集め方について解説をします。

上の「気体の種類と性質」でご紹介した、気体の発生方法を利用して、特定の気体をつくっても、気体はどんどん空気中に広がっていってしまいます。

そのため、発生した気体を集めるには、工夫が必要になります。

気体の集め方には、水上置換法・上方置換法・下方置換法の主に3種類の集め方があります。

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

水上置換法

水上置換法は、以下の図のように、気体を水に通すことによって集める方法です。

水を通す分、空気と混じりにくく、後でご紹介する方法よりも純粋な気体を集めやすいです。

ただ、水上置換法で集められる気体は、水に溶けにくい気体のみです。

水に溶けやすい気体だと、水に通した際に溶けてしまい、うまく集められません。

そのため、上の「気体の種類と性質」で取り上げた気体の中だと、酸素・窒素・水素・二酸化炭素は水に溶けやすくないので、水上置換法で集められます。

上方置換法

上方置換法は、以下の図のように、容器の口を下に向け、容器の上方に気体を集めます。

空気よりも軽い気体であれば、容器の上方に溜まるので、上方置換法で集められます。

空気よりも重い気体だと、容器の下から出て行って空気と混じってしまうので、上方置換法では集められません。

そのため、上の「気体の種類と性質」で取り上げた気体の中だと、水素・アンモニアは空気より軽いので、上方置換法で集められます。

下方置換法

下方置換法は、以下の図のように、容器の口を上に向け、容器の下方に気体を集めます。

空気よりも重い気体であれば、容器の下方に溜まるので、下方置換法で集められます。

空気よりも軽い気体だと、容器の下から出て行って空気と混じってしまうので、下方置換法では集められません。

そのため、上の「気体の種類と性質」で取り上げた気体の中だと、二酸化炭素・塩素は空気より重いので、下方置換法で集められます。

このように、気体を集める方法は、水に溶けやすいか・空気よりも軽いか重いかといった気体の性質を利用しています。

気体を集める際は、気体の性質を確認し、酸素・窒素・水素・二酸化炭素のように水に溶けにくければ水上置換法、水素・アンモニアのように空気よりも軽ければ上方置換法、二酸化炭素・塩素のように空気よりも重ければ下方置換法を使用しましょう。

まとめ

この記事では、中学の理科で勉強する代表的な気体の性質や、集め方を紹介しました。

固体や液体に比べると、気体は普段の生活で意識しにくい分、難しく感じられるかもしれません。

ですが、この記事で取り上げた6種類の気体(酸素、窒素、水素、二酸化炭素、アンモニア、塩素)の主な性質と、集める際にはどの方法(水上置換法、上方置換法、下方置換法)を用いればいいかを理解しておきましょう。

上記でもご紹介した通り、水素は燃やしても地球温暖化の原因のひとつである二酸化炭素は出さずに水しか発生しないため、クリーンなエネルギー源として注目されているように、気体の性質を理解すると、技術の発展や問題の解決につながります。

この記事を活かして、ぜひ中学の理科を楽しく学び続けてください!

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