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対数は数学Ⅱで学習する数学上の考え方です。この記事では、対数について分かりやすく簡単にまとめたうえで、対数関数について解説していきます。対数はつまづく人も多い分野ですが、コツさえ掴めれば差を付けられる得点源にもなります。ぜひしっかりマスターしましょう。
CONTENTS
まずは対数について扱う前に、指数について簡単におさらいします。
指数では、ある数字の右肩に数字を書いて表します。

これは「aのb乗」と読み「aをb回掛ける」ということを意味します。

例えば、「5の3乗」であれば、次のように計算できます。

つまり、指数を使うことで「5を3乗すると125になる」と言うことができます。
ここで、「5をx乗すると125になる。このとき、xの値はいくつだろうか?」とするのが、対数の考え方です。
掛け算の反対が割り算になるように、指数の反対が対数、と考えると分かりやすいでしょう。
対数の表記には、『log』という記号を使います。
「5を3乗すると125になる」を対数で表記すると、
となります。
対数は、数学Ⅰまでで扱ってきた数式と見た目がかなり違うため難しそうに感じることでしょう。
しかし、対数は「指数を発展させた考え方」と理解できれば、そこまで怖いことはありません。
logという記号に慣れていきましょう。
対数関数は、対数を使った関数のことを言います。
そのため、対数関数を理解するためには、こうした対数の形をしっかりとマスターしておくことが重要です。
より対数というものを一般化して表現していきます。
![]()
この数式が意味していることは、
です。
このとき、aを対数の底(てい)、bを真数、xは「aを底とするbの対数」とそれぞれ呼びます。

①底は「0より大きく1でない実数」
対数の底はx乗して真数を表すための数字です。
そのため、0より小さい数であった場合、真数が実数解を取れない場合があります。
例えば、「-2をx乗して4になる数」であれば、x=2となれます。
しかし「-2をx乗して5になる数」を考えたとき、xは「a+bi」の形で表される複素数となります。
これは、高校数学の範囲では扱いません。
底が0のときは、底が0となる真数が不定となってしまうため、これも成立しません。
これは、0は0以外で何乗しても0となりますが、0以外の実数は何乗しても1となります。
そこから、0の0乗は、0、もしくは1とされており、必ずしも1つに解を決められないためです。
また、底が1の場合も対数は成立しません。
1は何乗しても1となるため、真数は必ず1になり、1を底とする1の対数が無限に存在してしまうためです。
②真数が1のとき、対数は必ず0になる
「0より大きい1以外の実数」を0乗した場合は、常に答えが1となります。
そのため、真数が1であれば対数は必ず0です。
③真数が底と同じ実数のとき、対数は必ず1になる
底と真数が同じ値であれば、底を1乗した値が真数と判断できます。

対数では、底と真数に関する公式が複数あります。
どれも計算問題で問われることの多いものなので、確実にマスターしておきましょう。
また、具体的にどのような問題で活用する公式か、合わせて解説します。
①
真数を掛け算で表すことで、2つの対数に分解することができます。
とすると、
なので、
となります。
これを対数の形に戻すと、以下の形になります。

【問題例1】

【解答1】
上の公式をそのまま活用しましょう。

【問題例2】

【解答2】
これも、上の公式をそのまま活用することで計算できます。

②![]()
真数の中に指数が含まれている場合に単純化できる公式です。
先ほど同様、
とおいて考えてみましょう。
の両辺をn乗すると、
となります。
これを再び対数の形に戻すと、以下の形になります。

【問題例3】

【解答3】
なので、
です。
先ほどの①の公式を使って以下のように考えることもできます。

【問題例4】

【解答4】
です。
そのため、
となります。
教科書や参考書によっては、真数が分数となる対数を別の公式として紹介しているケースもあります。
しかし、まとめて1つの公式で理解しておくことで、応用問題になったときに混乱するリスクを減らせます。
③
とおくと、
となります。
ここから、
となり、xz=y、つまり
と表せることが分かります。この形を変形して得られるのが、上の公式です。
これをそれぞれ対数関数の形のものに戻すことで、この公式が導き出せます。
これは、底の変換公式と呼ばれる非常に有名な公式です。
【問題例5】

【解答5】

底の変換公式を使ったこの形の問題は、定期テストなどでも出題されやすい対数における基本の式変形です。
間違えないように、しっかり復習してマスターしてください。
これらの公式が分からなくなった時のために、一度適当な数字を使って公式を自分で思い出せるようにしておくことも重要です。
例えば、
をどう分解していいか分からなくなった時には、
のように、指数がサッと計算できる具体的な数字をおいてしまうのです。
32は2の5乗なので、

であることから、
を思い出しやすくなるでしょう。
公式を覚えるときは「一般化」としてアルファベットで置いた代数を使うことが多くありますが、そのまま丸ごと覚えるのは簡単ではありません。
一度分かりやすい整数や分数で置いて計算することで、より覚えやすく、使いやすくなるでしょう。

対数関数
のグラフも、一次関数や二次関数のグラフのようにxy平面上に書くことができます。
、つまり
のxとyをそれぞれグラフ上にプロットすると、
のグラフとx、yを入れ替えたものであることがわかります。
このことを意識しておきましょう。
対数関数では、底の値によって、形が大きく2つに分類できます。
①a>1のとき

上図のように、上に凸型のグラフとなります。
②0<a<1のとき

上図のように、下に凸型のグラフとなります。
それぞれ、xが0以下の値を取らないこと、x軸とはx=1のときに交わることが共通しています。
このとき、グラフはy軸と交わりません(x=0とならないため)。この線を漸近線と言います。
もちろん
のようなグラフのときには、真数自体が変化しているためグラフもx軸方向、y軸方向に平行移動しますので、漸近線は常にy軸(x=0である)とは限りません。
【問題例6】
![]()
【解答6】
まずは、与えられた式を
のような形に近付けていきましょう。
先ほど解説した公式を利用し、以下のように式変形していきます。

ここまで変形出来れば、あとはいくつかの点を考えればおおよその形が掴めます。
まず、底は3なので、このグラフは上に凸型のグラフであることが分かります。
次に、
となるようなxの値を考えましょう。
両辺を2で割った後に、
から、x=1のとき、
であることが分かります。つまり、このグラフは(1,3)を通る、ということが分かります。
真数であるxが0以下の数値を取ることはないので、漸近線はx=0、グラフはx軸の正の位置に描画されることが分かります。
最後に、x=3のときを考えましょう。x=3のとき、
は2となります。そのため、このグラフは(3,5)を通ることが分かります。
これらの情報を改めてまとめると、以下のようになります。
・上に凸型
・漸近線はx=0(y軸と交わらない)であり、x>0の範囲にグラフが表される
・(1,3)(3,5)を通る
最後に、これらを反映させたグラフを滑らかに書きましょう。


対数関数は、これまでに学習した関数に比べると難しく感じるかもしれません。
しかし、基本的には指数計算の逆をやっていると捉えれば、決して難しくはありません。
公式を使いこなせるようになれば、基本的な問題でつまずくこともほとんどなくなるでしょう。
また、公式を忘れてしまったとしても、簡単に再計算して求めることができます。
繰り返し問題にあたり、苦手意識を克服しておきましょう。
