蝶をモデルとした小型はばたきロボット

2022.10.20 By 東京電機大学

機械工学

技術概要

チョウの飛翔メカニズムを解析し、アクチュエータの回転を上下往復運動に変換し、これにより飛翔筋肉を模した弾性体リンクに「たわみ」と「ねじれ」を生じさせフラッピング運動とリード・ラグ運動を1自由度で実現し、10Hz程度のはばたきで飛翔する小型はばたきロボット

用途・応用

・イベントツール
・癒やし玩具

背景

 機体の左右に揺動自在に装着された翼の羽ばたきによって飛翔する羽ばたき飛行機が知られている。これらの発明は、昇降する部材を備え、この昇降部材の昇降運動を剛体リンクの三次元的往復揺動運動に変換する機構を有している。往復揺動運動は翼のフラッピング運動(上下運動)およびリード・ラグ運動(前後運動)さらにはフェザリング運動(翼の前縁部に対する捩り運動)に変換されて、羽ばたき飛行機が飛翔する。

課題

 一般的なはばたきロボットは、1つのアクチュエータで左右の翅を同時に駆動させているためにフラッピング角を左右独立して変化させることはできなかった。従って、方向転換には尾翼を追加してラダーなどの舵取り機構を用いる場合が多く、その結果全長が伸びてしまい質量も増加するという課題があった。また、左右の翼をそれぞれのアクチュエータで駆動させて角度制御を可能としているものもあるが、システムの大型化や消費電力が増加する(常時左右の翅のアクチュエータを駆動するため)という課題があった。

 さらに、特許文献4のように、左右の翅のはばたき時間を変えることで左旋回もしくは右旋回を行うはばたきロボットがあるが、時間差を生み出すように構造的に設計されたものであって飛翔中の動的な旋回制御はできないという課題があった。

 本発明は、前記背景におけるこれらの実情に鑑みてなされたものであり、尾翼やラダーといった付加的な装置を必要とせず、左右の翼のフラッピング角度をそれぞれ変化させて非対称にして、左右の翅が生成する揚力差から回転モーメントを生じさせる、ロール制御する羽ばたき飛行機を提供することをその目的とする。

手段

 本発明に係る羽ばたき飛行機は、機軸と該機軸の法線方向に延出された対向する少なくとも2以上の複数の翼を備えている。そして、前記機軸の延出方向をロール軸、前記法線方向をピッチ軸、該ロール軸および該ピッチ軸と互いに直交する方向をヨー軸とし、該ロール軸の延出する一方を飛行方向としたとき、前記機軸の該飛行方向側に配され、前記複数の翼を該ロール軸周りおよび該ヨー軸周りを回動自在に枢支する枢支部材と、前記機軸に沿ってロール軸方向に設けられて、前記機軸に対して近接と遠隔を繰り返す往復運動を行う揺動軸と、前記揺動軸と前記複数の翼とを結ぶ弾性体リンクと、を備えている。前記弾性体リンクが、前記揺動軸に所定の捩り・曲げを加えられて取り付けられ、前記揺動軸の往復運動によって前記複数の翼を揺動させる。さらに、対向する前記翼のそれぞれの前記ロール軸周りの回動範囲を独立して規制する規制手段を有している。

 この態様によれば、翼と枢支部材によって、羽ばたき飛行に必要な3つの運動である、翼を機軸に対して上下に動かすロール軸周りのフラッピング運動、翼の前縁部に対して捻るフェザリング運動、翼を機軸に対して前後に動かすリード・ラグ運動を実現させる。そして、これらの運動は揺動軸の往復運動によって動力を供給することで、羽ばたきによる飛行を実現させる。さらに、規制手段が対向する翼のそれぞれのロール軸周りの回動範囲を規制することで、翼のフラッピング角度(羽ばたきの振り幅)を制御することができる。回動範囲を狭めることによって、全ての羽根のフラッピング角度を減少させられるため、揚力を減少させて機体を下降させる。このように機体を上昇させるとともに下降させることも可能になる。

効果

 本発明は、尾翼やラダーといった付加的な装置を必要とせず、左右の翼のフラッピング角度をそれぞれ変化させて非対称にし、左右の翅が生成する揚力差から回転モーメントを生じさせる、ロール制御が可能な羽ばたき飛行機を提供することができる。

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特許情報

特開2018ー149831
特開2018ー149832

245-1特許証

245-2特許証