LINE公式アカウントから最新記事の情報を受け取ろう!
CONTENTS
モンシロチョウの幼虫がキャベツを食べて育つことは多くの方がご存じかと思います。ではキャベツが用意できないときはどうしましょう? 実際には、幼虫はキャベツ以外にもアブラナ科の植物を広く食べます。ブロッコリー、カリフラワー、コマツナ、シロナ、ダイコン、ハナナなど様々なアブラナ科植物を餌として用いることができます。中でも、園芸品種を特に好みますので、飼育を始める前によく考えて、調達できそうなものを用意してください。河川敷などで繁茂していることの多いセイヨウカラシナもよく食べますし、また、イヌガラシやハタザオなどの野生種も大好きです。



害虫扱いまでされているような蝶ですから、幼虫の飼育は容易に思えますが、実際に飼ってみるとそうでもありません。実は意外と飼育の難しいチョウで、中には何度チャレンジしても上手く育てることができない方もおられるようです。モンシロチョウの飼育では、特に気を付けなければいけないことがいくつかあります。
まず一つ目はエサです。あまりにも硬化したような葉は少なくとも孵化直後には避けてください。幼虫が食いつけずにやがて弱って死んでしまいます。小さいうちは柔らかい葉を選ぶように心がけてください。また、市販の野菜を使う場合には、残留農薬によって全滅してしまうようなことも起こります。キャベツの場合は外側を捨てればある程度は対処できますが、農薬の中には表面に付着しているのではなく、フィブロニルやネオニコチノイドといった殺虫成分が植物体内に浸透するタイプのものもあります。市販の野菜には農薬が残っている可能性があるということは忘れないでください。できれば、自分で栽培するか、確実に無農薬で栽培されたものを確保するなど、あらかじめエサの都合をつけておくことをお勧めします。
二つ目は湿度管理です。モンシロチョウは、明るく開けた場所を好む蝶です。そのくせ暑すぎるのは苦手です。幼虫は高温多湿に弱く、特に湿度の高い状態で飼育を続けると病気になってしまうのです。ですから、風通しをよくするのが飼育のポイントです。密閉したプラスティックの容器などで飼育する際には、湿度が上がりすぎないように気を付ける必要があります。そのような場合には、フタを開けたりずらしたりして風通しを良くする工夫をしてみてください。それだけで、結果が違ってきます。心配な方は水切りネットでフタをすれば逃亡防止にもなります。
注意点を頭に置いたら、実際に幼虫を飼ってみましょう。大きな容器が用意できるなら、空いたペットボトルを花瓶のように使って葉っぱを挿し、そこに幼虫をつけて飼う「瓶挿し」という方法が便利です。容器が小さいなら、切り口に水を染み込ませた脱脂綿かティッシュペーパーを巻き付けて、アルミホイルで覆う方法が簡単に葉を長持ちさせられます。葉の保ちがよければそのままでも大丈夫です。

また、アブラナ科植物の鉢植えを用意できるなら、幼虫を直接つけておけば葉っぱがすぐに悪くなる心配もありません。ただし、屋外に置く場合には天敵による捕食の心配があります。網性のケージで覆っておくなどの工夫が必要です。
うまく蛹まで育ったならあともう少しです。1週間から10日程で成虫が羽化してきます。羽化してくるチョウはオスでしょうか、メスでしょうか。自然の中では100個の卵から成虫になれるのはわずか数頭です。飼育をすると生存の確率はどうなったでしょう? みなさんもぜひ羽化の感動を味わってください。

