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本発明は,Mg:ZnO(酸化亜鉛)を電子輸送層としたハライドペロブスカイトLEDを提供し,そのLEDの製造方法に関する技術を提供するものである。
このハライドペロブスカイトは,太陽電池や発光ダイオード等の応用が期待されている材料の一つで、この10年の間、世界中で盛んに研究がされている材料となっている。
半導体材料
近年、持続可能な社会目標への注目が集まっている。例えば、エネルギーをクリーンに
することや、気象変動への具体的な対策といった目標の達成が求められている。
クリーンエネルギーとしては、太陽電池が注目されている。太陽電池としては、電極、
ホール輸送層、半導体層、電子輸送層、金属酸化物層が積層した太陽電池が知られている
(例えば、特許文献1)。特許文献1に開示されている太陽電池は、半導体層としてCa
TiO 3 、CsPbBr 3 といった、ペロブスカイト酸化物を有する層を備える。特許文献1では、耐久性に優れる太陽電池を提供することを目的としている。特許文献1に開示された太陽電池は、ハロゲン化金属の薄膜を透明電極及び炭素電極で挟み、所定の化合物を有する溶液に浸漬することで、ハロゲン化金属の薄膜を基材としてペロブスカイト酸化物を形成している。
また、気象変動への具体的な対策として、先進国には、気候変動のスピードをゆるめる
ための行動をとることが求められている。例えば、先進国において、省エネ性能の高い発
光素子としてLED素子へのニーズが高まっており、種々の検討がされている(例えば、
特許文献2)。特許文献2では、光取出し効率が高いLED素子を提供することを目的と
している。特許文献2に開示されたLED素子は、ペロブスカイト酸化物を主結晶相とす
る材料を用いている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【特許文献1】特開2020−088316号公報
【特許文献2】国際公開第2013/179625号
しかしながら、特許文献1及び2に開示されているようなペロブスカイト酸化物は、組
成元素の一部が欠損し、不純物の相が生じる場合や、結晶性が低い場合があった。そのた
め、特許文献1及び2に開示されているペロブスカイト酸化物を用いた光電変換素子やL
ED素子では、高い光電変換効率や優れた発光特性を得ることが困難であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、組成元素の一部が欠損するのを抑制
し、結晶性の高いペロブスカイト酸化物で構成された半導体材料、該半導体材料で構成さ
れた半導体層を備える光電変換素子、LED素子、及び半導体材料の製造方法を提供する
ことを目的とする。
[1]本発明の第1の態様に係る半導体材料は、一般式ABX 3 (式中、AはCs又はC
H 3 N H 3 であり、BはPb又はSnであり、XはBr,I及びClからなる群から選択
されるいずれかの元素である)…(1)で示されるハライド化金属ペロブスカイトで構成されている。
[2]上記態様に係る半導体材料において、ハライド化金属ペロブスカイトが結晶質であ
ってもよい。
[3]上記態様に係る半導体材料は、X線回折において(220)面からの回折ピーク強
度(220)に対する(002)面からの回折ピークの強度(002)の比(002)/
(220)が、100以上であってもよい。
[4]上記態様に係る半導体材料は、X線回折において(111)面からの回折ピーク強
度(111)に対する(002)面からの回折ピークの強度(002)の比(002)/
(111)が、100以上であってもよい。
[5]上記態様に係る半導体材料は、X線回折において(002)面からの回折ピークの
半値幅が2.0°以下であってもよい。
[6]本発明の第2の態様に係るLED素子は、第1の態様に係る半導体材料を主成分と
して含む発光層を備える。
[7]本発明の第3の態様に係る光電変換素子は、第1の態様に係る半導体材料で構成さ
れた活性層を備える。
[8]本発明の第4の態様に係る半導体材料の製造方法は、基材上に一般式AX(式中、
AはCs又はCH 3 N H 3 であり、XはBr,I及びClからなる群から選択されるいず
れかの元素である)…(2)で示されるハロゲン化物で構成された前駆体を形成する第1
工程と、前記前駆体に、一般式ABX 3 (式中、AはCs又はCH 3 N H 3 であり、Bは
Pb又はSnであり、XはBr,I及びClからなる群から選択されるいずれかの元素で
ある)…(1)で示されるハライド化金属ペロブスカイトを含む材料を用いて気相成長し
、前記基材上に前記ハライド化金属ペロブスカイトで構成された半導体材料を形成する第
2工程と、を有する。
[9]上記態様に係る半導体材料の製造方法は、前記第1工程において、前記ハロゲン化
物を含む第1ターゲットと前記基材を対向して配置し、前記第1ターゲットに対してレー
ザーを照射し、前記第2工程において、前記ハライド化金属ペロブスカイトを主成分とし
て含む第2ターゲットと前記前駆体を対向して配置し、前記第2ターゲットに対してレー
ザーを照射してもよい。
[10]上記態様に係る半導体材料の製造方法は、前記第1工程において、前記第1ター
ゲットとして、前記ハロゲン化物と、Si、SiC、Cからなる群から選択される少なく
とも一種の光吸収材料と、の混合粉末を含むを用い、前記第2工程において、前記第2タ
ーゲットとして前記ハライド化金属ペロブスカイトと、前記光吸収材料と、の混合粉末を
用いてもよい。
[11]上記態様に係る半導体材料の製造方法は、前記第2工程において、100℃以上
500℃以下の温度で前記半導体材料を形成してもよい。
[12]上記態様に係る半導体材料の製造方法は、前記第1工程において、前記ハロゲン
化物としてCsBrを用い、前記第2工程において、前記ハライド化金属ペロブスカイト
としてCsPbBrを用いてもよい。
本発明によれば、組成元素の一部が欠損するのを抑制し、結晶性の高いペロブスカイト
酸化物で構成された半導体材料、該半導体材料で構成された半導体層を備えるLED素子
及び光電変換素子、並びに上記半導体材料の製造方法を提供することができる。
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