共役系高分子マイクロ球の発光材料

2024.08.08 By 筑波大学

材料工学

技術概要

発光素子材料に関わり、パイ共役系交互共重合高分子からなるマイクロメータサイズの球状構造体とすることにより WGM 発光する光学材料を提供する。レーザー発振素子や電界発光(EL)素子などの発光デバイスへの応用が期待される。

用途・応用

マイクロレーザー

背景

 ナノサイズやマイクロサイズの微粒子を集積して作製するコロイド結晶は、新たな光機
能を示す三次元フォトニック結晶の観点から、注目されている。例えば、従来、単分散球
状メソポーラスシリカのメソ細孔内に発光性の有機色素、有機金属配位化合物、高分子発
光材料又は半導体ナノ粒子などを導入したコロイド結晶が提案されている(特許文献1参
照)。

 また、ポリスチレンなどのポリマービーズに色素を添加したり、発光性有機分子や発光
性 高 分 子 を 塗 布 し た り す る こ と に よ っ て 、 ウ ィ ス パ リ ン グ ・ ギ ャ レ リ ー ・ モ ー ド ( Whispe
ring Gallery Mode: W G M ) 発 振 を 発 現 さ せ る 研 究 も 行 わ れ て い る ( 例 え ば 、 非 特 許 文
献1〜3参照。)。そして、このような発光特性を有する球状粒子は、光共振器、光増幅
器及びセンサーなど種々の光学デバイスへの応用が期待されている。
【先行技術文献】
【特許文献】

【特許文献1】特開2010−87489号公報
【非特許文献】

【 非 特 許 文 献 1 】 Makoto Kuwata-Gonokami, 外 1 名 、 “ Polymer whispering gallery mod
e lasers” 、 Optical Materials、 1 9 9 8 年 、 第 9 巻 、 p . 1 2 − 1 7
【 非 特 許 文 献 2 】 M. Humar, 外 3 名 、 “ Electrically tunable liquid crystal optical
microresonators” 、 NATURE PHOTONICS、 2 0 0 9 年 1 0 月 、 第 3 巻 、 p . 5 9 5 − 6 0

【 非 特 許 文 献 3 】 Van Duong Ta, 外 1 名 、 “ Tuning Whispering Gallery Mode Lasing fr
om Self-Assembled Polymer Droplets” 、 SCIENTIFIC REPORTS、 2 0 1 3 年 、 3 : 1 3 6

課題

 しかしながら、WGM発振が確認されている従来の球状粒子は、色素などの発光材料を
併用する必要があり、製造工程が煩雑であるという課題がある。

 そこで、本発明は、色素などの発光材料を併用しなくても、ウィスパリング・ギャレリ
ー・モード発振を発現可能な球状ポリマー粒子及び光学素子を提供することを主目的とす
る 。

手段

本発明者は、前述した課題を解決するために、鋭意実験検討を行った結果、発光性高分
子によりマイクロ球状粒子を形成することができれば、単一材料で、WGM発振を行う球
状ポリマー粒子を実現できることを見出し、本発明に至った。

 即ち、本発明に係る球状ポリマー粒子は、発光性高分子からなる球状又は略球状の粒子
であり、励起光の照射により内部でウィスパリング・ギャレリー・モード発振が生じるも
のである。
 前記発光性高分子には、例えばπ共役系交互共重合体を用いることができる。
 本発明の球状ポリマー粒子は、例えば電子顕微鏡により測定した粒子径を2μm以上で
ある。
 また、本発明の球状ポリマー粒子は、例えば蒸気拡散法により形成することができる。

 本発明に係る光学素子は、前述した球状ポリマー粒子を用いたものである。

効果

本発明によれば、色素などの発光材料を使用しなくても、単一材料で、ウィスパリング
・ギャレリー・モード発振を発現する球状ポリマー粒子を実現することができる。

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特許情報

2014-009724

JPA 2015137312-000000