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磁性材料の磁気特性を高周波・高磁場で測定することができる磁気特性測定装置および磁気特性測定方法の提供を図る
B-Hアナライザ
近 年 、 S iC (シ リ コ ン カ ー バ イ ド )や G aN (ガ リ ウ ム ナ イ ト ラ イ ド )等 の 次 世 代 半 導 体 デ
バイスが注目されている。例えば、パワーエレクトロニクス分野において、次世代半導体
デ バ イ ス (次 世 代 パ ワ ー 半 導 体 )を 適 用 す る と 、 ス イ ッ チ ン グ 速 度 の 高 速 化 が 可 能 と な り 、
それに伴って、インダクタやコンデンサ等の受動素子を小型化することができる。このよ
うなデバイスの小型化は、パワー密度の上昇に直結するため、例えば、最適な受動素子の
設計には、損失の正確な評価が不可欠となる。
例えば、インダクタにおける損失評価としては、スタインメッツ式やロスマップ法とい
った手法が用いられる。これらの手法では、例えば、異なる周波数ごとに磁場の直流バイ
ア ス 成 分 や 磁 束 密 度 の リ プ ル 成 分 を パ ラ メ ー タ と し て 損 失 (マ イ ナ ー ル ー プ )を 計 算 す る 。
そのため、例えば、上述した次世代の半導体デバイスを適用した動作周波数における磁
化曲線の正確な測定方法の確立が求められている。すなわち、例えば、新たな磁性材料を
開 発 す る 場 合 、 例 え ば 、 数 M H z や そ れ 以 上 の 動 作 周 波 数 に お け る 磁 性 材 料 (測 定 試 料 )の
磁 気 特 性 (磁 化 特 性 )を 正 確 に 求 め る こ と が 必 要 と な る 。
ところで、従来、測定試料の磁気特性を測定する磁気特性測定技術としては、様々な提
案がなされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【特許文献1】特開2018−173331号公報
【特許文献2】特開2000−208327号公報
【非特許文献】
【 非 特 許 文 献 1 】 Y. Han, et al., “Evaluation of Magnetic Materials for Very High
Frequency Power Applications,” IEEE Power Electronics Specialists Conference, pp
.4270-4276, June 2008
前述したように、測定試料の磁気特性を測定するものとしては、様々な手法が提案され
ているが、例えば、パワーエレクトロニクス分野において、高機能なトランス材料やイン
ダクタ材料を評価する場合、一般的に、BHループトレーサが使用されている。
図1は、BHループトレーサの一例を説明するための図である。図1において、参照符
号5はリング状に形成された測定試料、61は測定試料5の一方の側に巻回された一次巻
線、そして、62は測定試料5の他方の側に巻回された二次巻線を示す。
図1に示されるように、BHループトレーサでは、例えば、リング状に形成された測定
試 料 5 の 一 次 巻 線 6 1 に 電 流 i (t )を 流 し 、 そ の 時 に 二 次 巻 線 6 2 を 流 れ る 電 流 e を 測 定
し 、 磁 界 H (t )お よ び 磁 束 密 度 B (t )を 求 め る 。 な お 、 図 1 に お け る e , H (t )お よ び B
(t )を 求 め る 式 に お い て 、 φ (t)は 磁 束 、 N 1 は 一 次 巻 線 6 1 の 巻 数 (タ ー ン 数 )、 N 2 は
二次巻線62のターン数、そして、Sは巻線61,62が巻回される測定試料5の断面積
を示す。
こ の よ う に 、 B H ル ー プ ト レ ー サ を 使 用 し て 測 定 試 料 (例 え ば 、 新 た に 開 発 し た 磁 性 材
料 )の 磁 気 特 性 を 測 定 す る 場 合 、 磁 気 回 路 を 組 め る よ う に 測 定 試 料 5 の 形 状 を 、 予 め リ ン
グ状や井桁状となるように加工し、さらに、加工した測定試料5に対して、一次巻線61
および二次巻線62を巻回する作業が必要となる。
従って、例えば、測定試料5の磁気特性を測定して評価するためには、その測定試料を
リング形状や井桁形状に加工するための所定量が必要となり、材料によっては加工が困難
なこともある。また、例えば、リング状に加工した測定試料5に対して、巻線61,62
を巻回するのは作業が面倒であり、新たに磁性材料を開発して評価する上での大きな阻害
要 因 と な っ て い る 。 さ ら に 、 測 定 試 料 (磁 性 材 料 )5 を 高 い 周 波 数 (例 え ば 、 数 M H z 以 上 )
で 高 磁 場 (大 き な 振 幅 の 磁 場 )を 印 加 し て (高 周 波 ・ 高 磁 場 で )測 定 す る の は 困 難 な た め 、 磁
気特性を測定するための磁気回路の限界となっている。
なお、本発明に係る磁気特性測定装置および磁気特性測定方法の適用は、例えば、パワ
ー エ レ ク ト ロ ニ ク ス 用 に 開 発 し た 磁 性 材 料 の 磁 気 特 性 を 測 定 す る 場 合 に 、 少 量 の 試 料 (測
定 試 料 )で 短 時 間 に 磁 気 特 性 を 測 定 す る こ と が 可 能 で あ る が 、 広 く 一 般 的 な 物 質 の 磁 気 特
性を測定可能なのはいうまでもない。
本発明は、上述した課題にかんがみ、磁性材料の磁気特性を高周波・高磁場で測定する
ことができる磁気特性測定装置および磁気特性測定方法の提供を目的とする。さらに、本
発明は、少量の測定試料で短時間に磁気特性を測定することができる磁気特性測定装置お
よび磁気特性測定方法の提供も目的とする。
第1実施形態によれば、測定試料の磁気特性を測定する測定エリア、導電パターンがそ
れぞれ形成された複数の基板を積層した積層基板、前記導電パターンにより高周波磁界を
発生して前記測定エリアに印加する励磁コイル、および、前記測定エリアにおける前記測
定試料の磁気特性を検出するピックアップコイルを含む磁気特性測定部と、前記励磁コイ
ルに対して電力を供給する電源装置を制御すると共に、前記励磁コイルを流れる電流およ
び前記ピックアップコイルの出力電圧に基づいて、前記測定試料の磁気特性を演算する制
御演算部と、を備え、前記励磁コイルとして使用する複数の前記導電パターンは、コンデ
ンサと直列接続されて直列共振回路を構成する磁気特性測定装置が提供される。
第2実施形態によれば、積層基板のそれぞれの基板による複数の導電パターンにより励
磁コイルを構成し、前記励磁コイルとして使用する複数の前記導電パターンをコンデンサ
と直列接続して直列共振回路を構成し、高周波磁界を発生して測定試料の磁気特性を測定
する測定エリアに印加し、前記高周波磁界が印加された前記測定エリアにおいて、ピック
アップコイルにより前記測定試料の磁気特性を検出する磁気特性測定方法であって、前記
コンデンサの値を、前記測定試料の磁気特性を測定する周波数に基づいて規定し、前記測定試料を、前記ピックアップコイルの所定位置に配置し、前記直列共振回路を流れる電流
と、前記ピックアップコイルの出力電圧に基づいて、前記測定試料の磁気特性を測定する
磁気特性測定方法が提供される。
本実施形態の磁気特性測定装置および磁気特性測定方法によれば、磁性材料の磁気特性
を高周波・高磁場で測定することができるという格別の効果を奏する。さらに、本実施形
態の磁気特性測定装置および磁気特性測定方法によれば、少量の測定試料で短時間に磁気
特性を測定することができるという効果も奏する。
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