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Society5.0を実現する高効率エネルギー変換素子として、SiCなどの次世代パワー半導体が注目され、自然エネルギーや車載分野での展開が期待されている。それらの素子を基板上へ実装するため、高信頼性高温鉛フリー合金を開発した。本技術は、熱交換器用薄膜接合材への展開も可能である。
・パワー半導体素子のダイアタッチ材
・高温はんだ代替接合材
・各種微細接合
電力の変換や制御を行うパワーモジュールは、電気自動車や電車といった輸送機器、工作機械やエレベータといった産業機器、エアコンや洗濯機といった民生機器など、あらゆる分野で利用されている。
パ ワ ー モ ジ ュ ー ル の 内 部 に は 、 S i や S i C の ウ エ ハ を 使 用 し た 、 M OSFET(M etal oxidesemiconductor field effect transistor)や IGBT(Insulated gate bipolar transistor)のパワー半導体が、電力変換装置のスイッチングデバイスとして搭載されている。
ここで、パワー半導体の動作温度は高温であり、Siパワー半導体の動作温度は最大175℃、SiCパワー半導体の動作温度は200℃以上とされており、パワー半導体と絶縁基板を接合するダイアタッチ材は、熱の影響を大きく受ける。このため、ダイアタッチ材には、高耐熱性や高信頼性が要求される。
パワー半導体用ダイアタッチ材には、RoHS指令の適用対象外となっている、鉛含有率85質量%以上のPb-Sn系高温はんだが、主として用いられている。
しかしながら、今後、Pb-Sn系高温はんだも規制対象となりうるため、Pb-Sn系高温はんだの代替となる高温鉛フリー接合材の実用化が望まれている。
現状、高温鉛フリー接合材として、Sn-Sb系はんだやAg焼結体が、候補として挙げられ、開発が進められている。
また、鉛フリーはんだの特性を改良するために、Sbの他に、Ag,Cu,Ge,Ni等の元素を添加した構成のはんだ合金が提案されている(例えば、特許文献1~特許文献4を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【特許文献1】特開2016-107343号公報
【特許文献1】再公表2012-077228号公報
【特許文献1】特開平10-286689号公報
【特許文献1】特開2008-221330号公報
現 状 JIS Z3282で 規 定 さ れ る 鉛 フ リ ー は ん だ の う ち で 最 高 の 融 点 ( 固 相 線 温 度 : 2 3 8℃、液相線温度:241℃)を持つSn-5SbはんだなどのSn-Sb系はんだは、高温鉛フリー接合材の候補として挙げられる。
しかし、Sn-Sb系はんだは、パワー半導体用ダイアタッチ材に適用するためには、さらなる機械的特性や疲労特性の向上が必要である。
特許文献1~特許文献4に提案されている、はんだ合金は、Sbの他にAgやCuを多く添加しているため、Sn-Sb合金はんだと比較して、固相線温度が低くなってしまい、パワー半導体用ダイアタッチ材に適用するための耐熱性が劣る。
また、Cuを添加すると、溶融温度範囲(固相線温度-液相線温度)が広くなり、はんだが凝固する時に、引け巣(凝固割れ)が生じやすくなる。
また、Agの添加量が多くなると、125℃や150℃等の高温での疲労特性が劣化してしまう。
上述した問題の解決のために、本発明においては、機械的特性や疲労特性の向上を図ることができ、十分な耐熱性や信頼性を有する、はんだ合金を提供するものである。また、このはんだ合金を含有する、はんだペースト、プリフォームはんだを提供するものである。
本発明のはんだ合金は、Sbを5~10質量%、Niを0.05~0.25質量%、それぞれ含有し、残部はSnから成る合金組成を有する構成である。
本発明のはんだペーストは、上記本発明のはんだ合金を含有する構成である。
本発明のプリフォームはんだは、上記本発明のはんだ合金を含有する構成である。
上述の本発明によれば、Sbを5~10質量%、Niを0.05~0.25質量%、それぞれ含有し、残部はSnから成る合金組成を有することにより、Niを含有しないSn-Sb系はんだ合金の安定した溶融特性と同等の溶融特性を有する。
そして、Niを0.05~0.25質量%含有することにより、Niを含有しないSn-Sb系はんだ合金と比較して、機械的特性及び疲労特性を向上させることができる。
従って、本発明により、機械的特性や疲労特性の向上を図ることができ、十分な耐熱性や信頼性を有する、はんだ合金を構成することができる。
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