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アノード酸化を行った後、カソード還元を行うことで、均質な多孔質膜を短期間で製造することのでき、さらにカソード還元時に細孔の欠陥が発生する場合があることから、孔の欠陥を抑制する手法を考案して本発明を完成するに至った
金多孔質膜
電子材料(高耐食性)
金属の多孔質膜は各種電子材料等として注目されており、中でも金多孔質膜は耐食性に優れることから各種材料や触媒への応用が期待されている。そのため、金多孔質膜の製造方法も種々提案されている。
たとえば、特許文献1には、均質なナノスケールの細孔を有する金多孔質膜の安全かつ簡単な製造方法として、カルボン酸またはカルボン酸塩水溶液中で電位を、水素標準電極電位に対して+1.5~11V程度としてアノード酸化数ことにより、均質で数nm~数百nmの微細孔を有する金多孔質膜が得られる製造方法が提案されている。
しゅう酸以外のカルボン酸水溶液を用いて得られる多孔質皮膜は金の酸化物であり,大気中で金へと序々還元される.この反応を利用した金微細構造の形成手法として,水中での金のナノ粒子形成も提案されている。
たとえば、特許文献2には、粒状金ナノ粒子の製造方法の中で、しゅう酸およびその塩を除くカルボン酸またはカルボン酸塩水溶液中で金をアノード酸化して多孔質膜を得ることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【特許文献1】特開2010-215930号公報
【特許文献2】特開2011-58037号公報
しかしながら、上述の提案にかかる製造方法で得られる酸化皮膜は、作製直後は金の酸化物である事が多く,金への還元には室温で約1ヶ月もの長期間を要するという問題があった 。このため、均質な多孔質膜をより短期間で製造することのできる金多孔質膜の製造方法の開発が要望されている。
したがって、本発明の目的は、均質な多孔質膜をより短期間で製造することのできる金多孔質膜の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解消すべく鋭意検討した結果、アノード酸化を行った後、カソード還元を行うことで上記課題を解消しうることを知見し、さらに研究を重ねた結果、カソード還元時に細孔の欠陥が発生する場合があることを知見し、かかる知見からこの細孔の欠陥を抑制する手法を考案して本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の各発明を提供するものである。
1.基板を用い、しゅう酸及びその塩を除くオキソ酸類水溶液中で金のアノード酸化を行う酸化工程と、該酸化工程終了後、金多孔質皮膜の膜厚が200nm未満となる場合は直ちに、金多孔質皮膜の膜厚が200nm以上となる場合は所定時間放置した後に、カソード還元を行う還元工程とを行うことを特徴とする金多孔質膜の製造方法。
2.上記還元工程における上記放置は、上記酸化工程終了後アノード酸化により得られる酸 化 反 応 物 を 放 置 し て 酸 化 金 全 体 の 1 0 %以 上 が 金 に 還 元 さ れ る ま で 行 う こ と を 特 徴 と する1記載の金多孔質膜の製造方法。
3.上記還元工程における上記放置は、上記酸化工程酸化終了後、0~150℃の条件で、 4 日 間 ~ 10秒 間 行 う こ と を 特 徴 と す る 1 記 載 の 金 多 孔 質 膜 の 製 造 方 法 。
4.上記オキソ酸が、無機オキソ酸類であることを特徴とする1~3のいずれかに記載の金多孔質膜の製造方法。
5.上記基板が、バルブ金属からなることを特徴とする1~4のいずれかに記載の金多孔質膜の製造方法。
6.上記バルブ金属がアルミニウムまたはチタンであることを特徴とする5記載の金多孔質膜の製造方法。
7.上記オキソ酸類がホウ酸およびその塩であることを特徴とする5記載の金多孔質膜の製造方法。
8 . 1 記 載 の 製 造 方 法 に よ り 得 ら れ た 金 多 孔 質 膜 で あ っ て 、 形 成 さ れ た 細 孔 の 長 径 /短径 の 比 が 3 以 下 で あ り 、 細 孔 の 長 径 /短 径 の 比 が 3 を 超 え る 細 孔 を 含 ま な い こ と を 特 徴 とする金多孔質膜。
本発明の金多孔質膜の製造方法によれば、均質な多孔質膜をより短期間で製造することができる。
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