粘土鉱物を光触媒に変換

2022.08.03 By 日本原子力機構

材料工学

技術概要

地中に遍在する粘土鉱物を浄化剤として利用し、簡便な操作で調製でき、有害重金属である6価クロムを除去できます。

用途・応用

製造方法

背景

 光触媒の用途は、有機物の分解、細菌やウィルスの失活、有害金属の除去、水の分解によるエネルギー創出など、非常に多岐にわたる。また、地球上に到達する太陽光のエネルギー量は、1m 2 当たり約1kWと膨大であり、この光エネルギーを有効利用して化学反応を触媒することができる光触媒の開発は、循環型社会の構築を実現する上で極めて重要である。

 光触媒活性を示す物質としては、酸化チタンをはじめとして、タングステン、亜鉛、インジウム、バナジウム、ガリウム、ビスマス、ヒ素、カドミウム、モリブデン、銀などの金属化合物が知られている。このうち、酸化チタンは、安価、無毒、物理的及び化学的に安定であり、光触媒化合物としての研究が進んでいる(例えば、特許文献1)。

 光触媒開発においては、他種金属との接合や元素のドーピング等による光触媒効率の向上や、光触媒反応に利用できる光波長範囲の改善などが検討されている。酸化チタンを例に挙げると、酸化チタンにドープまたは接合することによって光触媒活性が向上するとされている元素は、銀、銅、白金、ロジウム、パラジウムなどの貴金属や、スカンジウム、バナジウム、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、ニオブ、モリブデン等の遷移金属、ビスマス、インジウム等の貧金属、窒素、リン、ケイ素、炭素、フッ素、塩素、硫黄等の非金属など、多種多様である。これら元素との複合による光触媒活性の向上は、電子状態の変化(バンド構造の変化)によるバンドギャップの縮小や、接合した金属への電子補足による 。
【先行技術文献】
【特許文献】
【特許文献1】特開2011-206766号公報 

課題

 しかしながら、光触媒の製造には産出地に偏りのある金属や環境負荷の大きい原料の使用、煩雑な合成手順が必要であることが多く、費用対効果の観点から実用に至る光触媒材料の数は極めて少ない。

 本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、光触媒活性を示す光触媒を、入手が容易な材料から環境負荷の低い方法で製造する方法を提供することを目的とする。

手段

 本発明の一形態に係る光触媒の製造方法は、粘土鉱物と塩とを混合し、500℃以上で加熱することによって、光触媒を得ることを特徴とする。

 上記構成によれば、地球上に無尽蔵に存在する粘土鉱物を熱処理するだけで光触媒を得ることができる。すなわち、入手が容易な材料から環境負荷の低い方法で光触媒を製造することができる。

効果

 本発明によれば、入手が容易な材料から環境負荷の低い方法で光触媒を製造することができる。

問い合わせ・詳細資料閲覧

特許情報詳細や資料のダウンロード等については無料会員登録後に閲覧していただけます。

本研究に関するご質問や、話を聞いてみたいなどご興味をお持ちになりましたら、是非お気軽に以下のフォームにお問い合わせください。

この記事は会員専用です。
会員登録すると続きをお読みいただけます。

(残り 40文字)

パスワードを忘れた場合はこちら