LINE公式アカウントから最新記事の情報を受け取ろう!
バイオ系研究所で働くテクニシャン(技術員)でありながら漫画家として活躍するAyaneアヤネさんによる「ラボりだな日々」(※ラボりだ…ラボから離脱すること。ラボから帰ることの意を持つ造語)。
第9回のテーマは「SNSの虎」です。
みなさん、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)って利用されていますか?
SNSとはインターネットを通じて人と人をつなげる…Web上で社会的ネットワークを構築できるサービスのことです。Facebookから始まり、mixi、X(旧Twitter)、Instagram、Threads、Bluesky、Mastodon、TikTok…と気づけば無数のプラットフォームが展開されています。
動画共有プラットフォームであるYouTubeやチャット型アプリであるLINEもソーシャルメディアであり、広義にはSNSとして分類されています。
最初は個人的な趣味や社交に使用されていたSNSも、メーカー・企業などの公式アカウントの参入やSNSを通じた情報発信により世間へ大きな影響を及ぼすインフルエンサーの登場により、「SNSマーケティング」がビジネスの広報戦略に欠かせない存在となっています。
SNSの波は研究・学術界隈にもずいぶん前からやってきており、大学や研究所の公式SNSアカウントも多く開設され、Nature、Scienceなどの論文を掲載している学術雑誌もそれぞれのSNSアカウントから積極的な情報発信を行っています。
様々な人が利用するSNSへ情報を公開することにより、今までアクセスすること自体の敷居が非常に高かった学術情報へ一般の人が気軽に触れることができる良いきっかけとなり、新しいサイエンスコミュニケーションの場として盛り上がりを見せています。
漫画でも描いているように、学術雑誌によってはアクセプト(掲載採用)された論文について、研究者自身のSNSアカウントでの広報を推奨されるようにもなりました(このエピソード自体が数年前のものなので、現在ではもはや当たり前の状況になっていますが)。
SNSでバズる(短期間で爆発的に話題になる)ことにより、論文自体の認知度が上がったなどの良い効果をもたらした事例もあるようです。
宣伝や情報拡散の面において効果が期待できるSNSですが、悪い面もあります。代表的なものとしては「炎上」(SNS上で非難や批判が殺到して収拾がつかない状態)です。
炎上の原因は様々ですが、SNSではポストの投稿内容が全てとなるので、ポストをした本人の意思以上に受け取る側によってその意味が判断されます。それにより「不適切な発言・行動」・「不必要な議論や過追及」を誘発しやすくなり、過剰な炎上や私刑に繋がるケースも多くみられます。
査読された論文情報だけでなく、SNSへの投稿を通じて研究者の人柄や人間性も1つの情報としてライブで発信できるようになった今、メリット・デメリットの両方が現れてきています。
SNS自体はこれからの時代、うまく使えば大きな武器となるので、恐れず、しかし、過信しすぎず、うまく利用していけると良いですね!
大学生が知っておくべき「SNSの活用方法」とは?【教授が紹介するシリーズ】