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地球の地層には、時間の流れとともに長い年月をかけて形成された岩石が数多く存在します。
その中のひとつ、「堆積岩」について解説していきます。
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堆積岩とは、風や水、氷などによって運ばれた岩屑や粒子が、長い時間をかけて堆積してできる岩のことをいいます。
例えば、川や湖、海などの水中で、砂や泥、礫などの岩屑が水に運ばれて沈殿し、水の流れなどによって堆積します。長い時間が経つと、これらの岩屑は圧力や化学的な変化の影響を受けて固まります。これが堆積岩です。
堆積岩はその成り立ちから、よく層状の構造を持っていることがあります。
堆積岩にはいくつかの種類がありますが、中学生で習うのは以下の6種類になります。
泥岩(でいがん、Mudstone):主に粘土(クレイ)が堆積して出来ています。
泥岩は通常、滑らかな質感を持ち、層状の構造がよく見られます。泥岩の色はさまざまで、灰色や褐色、緑色などがあります。また、泥岩にはしばしば鉄鉱物や有機物が含まれているため、特徴的な色や模様が生まれることがあります。
砂岩(さがん、Sandstone):主に砂粒が堆積してできる岩石です。砂粒は通常、石英(シリカ)鉱物からできており、これらが固まってできる岩です。
砂岩は通常、ざらざらとした質感を持ち、砂粒同士が固まり合っています。砂粒の大きさによって砂岩の特性が変わります。粒子が大きい砂岩は粗い砂岩と呼ばれ、粒子が小さい砂岩は細かい砂岩と呼ばれます。
礫岩(れきがん、Conglomerate):いろいろな大きさの岩屑や礫が堆積してできる岩石です。
礫岩は主に砂岩や粘土岩などの岩層と隣接して見られることが多く、層状の構造を持つことがあります。礫岩の岩屑の大きさによって、その性質が変わります。大きな岩屑が支配的な場合は粗い礫岩と呼ばれ、小さな岩屑が支配的な場合は細かい礫岩と呼ばれます。
凝灰岩(ぎょうかいがん、Tuff):火山から噴出する火山灰や軽石などの火山性の堆積物が堆積してできる岩です。
凝灰岩は通常、灰色や茶色などの色合いを持ち、小さな粒子が固まってできています。砂岩と同様に粒子の大きさによって凝灰岩の性質が変わります。粗い凝灰岩は主に火山噴火の初期段階で噴出される大きな粒子からできており、細かい凝灰岩は火山灰が風によって運ばれて堆積することで出来ます。
チャート(Chert):放散虫(ほうさんちゅう)という生き物の死骸が積み重なって出来た沈殿岩で、非常に硬い岩石です。主成分が石英なので、ガラスのような光沢を持ち、割れにくい特徴をもっています。
チャートは様々な色合いを持つことがあり、黒や灰色、褐色などが一般的ですが、赤や緑などの色も見られることがあります。また、鉄鉱物などが含まれることで模様や斑点模様が現れることもあります。
チャートは古代の海洋環境での堆積にでできていることが多く、化石などの小さな遺物を中に閉じ込めることがあります。
石灰岩(せっかいがん、Limestone):サンゴや貝類の死骸が堆積して出来る岩石です。サンゴや貝類の死骸は炭酸カルシウムが多く含まれるため、石灰岩も炭酸カルシウムを多く含みます。
石灰岩は比較的柔らかい岩石でもろく、爪で傷がついたりすることもあります。
テストに出ることがあるので、堆積岩と火成岩の違いについて触れておきましょう。
堆積岩は風や水によって運ばれた岩屑が堆積してできるもので、層状になっているという特徴があります。一方、火成岩は地下または地表でマグマが冷却されることによってできるもので、堆積岩とは違って結晶構造になっているという特徴があります。
地球の表面で風や水によって運ばれた物質が堆積してできる岩石、堆積岩。
その成り立ちや種類によって地球の歴史や環境を知るための手がかりとなります。
今回は中学生で習う範囲を解説しましたが、高校生になったらより詳しく勉強することになります。
もしもっと詳しく知りたい!と思ったら、先取りして高校生の教科書など読んでみるといいかもしれませんね。
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