植物の光合成とは?仕組みや作られるものなどわかりやすく解説

2023.02.06

植物の基本的な働きのひとつに、光合成があります。光合成は、小学理科、中学理科、高校生物を通して学習を深めていく、理科・生物における重要な単元でもあります。分からない点は早めになくしておくことで、点数アップ・以降の学習をスムーズにできます。内容に不安がある人は、ぜひこの記事をチェックしてみてください。

光合成とは?

人間などの動物は、他の動植物を食べることでエネルギーを得ています。
一方でほとんどの植物は他の動植物を食べることはありませんが、動物と同じようにエネルギーがなくては生きていけません。
そこで、光を利用してエネルギーを作りだすシステムを持っています。
このシステムのことを『光合成』といいます。
光合成ができるのは植物や藻などの生物だけであり、基本的に動物は光合成ができません。
しかし牛や豚、鶏などの家畜も、植物を元にした飼料を食べて生きていますから、人間が生きていくために必要な食べ物も、植物による光合成がなければ手に入りません。
地球上のすべての生き物の命を支えているのが、光合成というはたらきです。

     

光合成の仕組み

光合成は、主に植物の葉で行われます。葉の表面に光が当たると、そこでデンプンが作られます。

小学校の理科では、「葉に光が当たるとデンプンが作られる」というところまでを学習します。
日光に当てた葉と、暗い所に置いておいた葉を用意して、それぞれをヨウ素溶液につけると、日に当てた葉だけが青紫色に変色します。
こうした、日光に当てた葉でデンプンが作られていることを確認する実験についての問題が出されることが多いです。

ここからはさらにもう一段階踏み込んで、植物の中で起こっていることを見てみましょう。

すべての生物は、細胞という小さな部屋の組み合わせで出来ています。
この細胞の中には様々な機能を持つ、さらに小さな部品が入っています。
光合成はこの小さな部品の1つである、葉緑体という場所で行われます。
動物が光合成をできないのは、この葉緑体を細胞内に持っていないためです。

葉緑体は光エネルギーを受け取って、デンプンなどの植物にとって必要なエネルギーを生産する工場のような役割をしています。

光合成に必要なもの、光合成で作られるもの

葉緑体の中では、二酸化炭素と水から、デンプンと酸素が作られます。

二酸化炭素は葉の裏に多く存在する気孔から取り込み、水は植物内にある道管から吸い上げます。
この2つを光エネルギーで合成して、デンプンと酸素を合成するのです。
作られたデンプンは師管を通って植物全体へ送られ、酸素は気孔を通って排出されます。

これを模式図で表すと、下のようになります。

光合成は「二酸化炭素を吸って酸素を出す」というイメージがあるかもしれませんが、あくまでもデンプン合成のときに余った酸素を外に捨てている、というのが正しいイメージです。

光合成の仕組み上、葉緑体は植物の中でも日の当たる部分に多く存在しています。
そのため、植物の葉の表面は濃い緑色であっても、葉の裏側は色が薄かったり、根は白かったりします。

また、これらの反応を通しての化学反応式は、次の通りです。

反応の前後両方に水が含まれているのは、反応に必要な水が12分子必要なのに対し、反応の結果、6分子の水が出てくるためです。

中学理科では、ここまでの内容を学習します。

中学理科の範囲で重要となるのは、
・光合成は、光エネルギーと二酸化炭素・水を使って、デンプンと酸素を合成する
・水は道管を、デンプンは師管を使って、それぞれ運ばれる
・二酸化炭素と酸素は気孔を通って供給、排出される
・気孔の周辺には孔辺細胞がある
という点です。

また、光合成と合わせて呼吸についても扱うことが多いので、まとめて理解し、混乱しないように注意しましょう。

光合成の化学反応式

高校生物では化学式を交えてより具体的な反応、グルコース合成までの過程を学習します。
基本的な光合成の始点・終点は中学理科で履修したものと同じですが、その間で起きている反応をより細やかに見ていくことになります。

光合成の反応は、大きく2つのステップに分けられます。

1つ目は葉緑体内のチラコイドにおける反応、2つ目は葉緑体内のストロマにおけるカルビン・ベンソン回路です。
これらを一通りまとめて図示すると、下のような流れとなります。

重要となるのは、
・葉緑体が光エネルギーからATPを合成する
・水と二酸化炭素、合成したATPを使って化学反応を起こす
・これらの反応を経て、無機炭素化合物(二酸化炭素)から有機化合物(グルコース)を得る
という光合成の流れを理解することです。

高校生物の問題では、二酸化炭素6molからグルコース1molが生成されることを利用した計算問題や、植物種によって異なる光合成効率に関するグラフ問題などがよく出題されます。
また、光化学反応(明反応)カルビン・ベンソン回路(暗反応)の内訳が知識問題として問われることもあります。
細かい電子のやり取りについても、教科書や図説を見ながらさらに理解を深めておくことで、難関大学レベルの問題にも対応しやすくなります。

まとめ

光合成とは、植物などの葉緑体を持つ生物で行われている反応です。光エネルギーを利用して、デンプンなどの植物が成長するために必要な栄養を生産しています。
小学校理科では、光合成という働きによって葉でデンプンが作られることを学びます。
中学校理科では、光エネルギーを受けた葉緑体で、二酸化炭素と水から、デンプンと酸素が合成されることを学びます。
また、高校生物では、光エネルギーによって光化学回路、カルビン・ベンソン回路などを経て、グルコースが生成される一連の反応を学習します。
理科・生物の問題としては、いずれも呼吸と一緒によく問われる内容ですので、正しく理解し、整理しておきましょう。

 

 

数学・理科分野の問題集(小テスト形式)とその解説を無料ダウンロード!

コミュニティサイト「Co-Lab BRAINS」に会員登録すると、数学・理科分野などの問題集40種類以上が無料でダウンロードし放題!!
日々の勉強や試験勉強に使ったり、大人でも覚えているかどうかの確認に・・・などなど、ぜひご活用ください!


小テスト例


解説例

 

下記のバナーから「Co-Lab BRAINS」の問題集&解説一覧ページにアクセスできます。