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若い人たちにはにわかに信じられないことだと思うが、以前は、我が国のみならずほとんどの先進国で、公共交通機関でタバコが吸えた。今もたまにへんぴな国で飛行機に乗ると、まだ灰皿付きの座席に出会い懐かしく思う。
かくいう私も、飛行機では喫煙席に座っていたし、驚くなかれ外来もタバコを吸いながら患者さんを診ていた。
現在でもタバコが吸えるレストランがあるように、我が国の取り組みはまだまだ腰が引けているが、それでも禁煙に向けた取り組みは進んでおり、その効果もガン統計に表れている。このように、ガンのリスクを明らかにし予防することは、ガンを減らすための1丁目1番地になる。
今日紹介するワシントン大学を中心とする何百もの研究機関が集まって発表した論文は、2019年に行われた、Global Burden of Disease, Injuries, and Risk Factor Study(GBD)と呼ばれる、疾患リスク分析調査の結果で、予防可能なガンのリスクを洗い出すことを目的にした研究で、8月20日 The Lancet に掲載された。
タイトルは「The global burden of cancer attributable to risk factors, 2010–19: a systematic analysis for the Global Burden of Disease Study 2019(リスク要因が特定できるガンは2010−2019年の地球規模の問題である:GBD研究の総合的解析)」だ。
地域ごとにデータの質はまちまちと思えるので、国際比較についてはいろいろ問題もあるかもしれないが、このような試みが続けられて、それぞれの国でガンを減らすための科学に裏付けられた政策がプラン出来るのは素晴らしいと実感できる。
結果は膨大なので、一部重要と思った点を箇条書きに書き留めておく。医療に関わるひとは是非自分で読んでみて欲しい。
以上が私が気になった点だ。
いずれにせよ、このような努力のおかげで DALY、ガンによって失われる時間は改善しているが、まだまだ道半ばというところだ。