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こちらの記事では、つくるまなぶ京都町家科学館様が提供するYouTube動画「【伝統工芸】つくってまなぶ京都のおしごと~手描京友禅編~【科学ものづくり】」の内容をご紹介します。
着物の中でも高級とされている京友禅の工房にお邪魔して、どのように着物が作られているか、職人さんの手仕事をみせてもらいながら、そこにまつわる科学を学んでいきましょう。
全篇動画は以下のリンクよりご覧ください!
動画のポイント解説を、本文で説明していきます。
今回の記事はイベントの後編です。友禅の材料や製法を体感するワークショップや、お子さんたちのするどい質問にお答えするパートをご紹介します。
CONTENTS
今度は作り方ではなくて、着物の材料についてちょっと考えて欲しいな思います。
最初に着物と何が違うのってお話をさせてもらったんですけど、大きな違いの1つで材料が違うっていうのもありました。
着物は絹糸っていう糸と、それを織った絹の布からできています。
でも浴衣は綿っていう素材で出来てます。綿ってどんな素材かというと、こいつです。
浴衣のベースになっている綿は、お正月飾りなんかで使われています。綿花というワタを自分で作ってくれる植物から作られている糸で浴衣が出来てます。
着物に使われている絹は何かというと、みんなのキットにも何か不思議な白い玉が入ってたんじゃないかと思います。
この白い玉が実は着物の材料になっています。ここでまたまたクイズです。
絹の材料になっている、この白い丸っこいものは何でしょうか。
①植物 ②動物の毛 ③虫が作った糸 ④石
なんかすごく軽いけど軽石なんてものもあるから、もしかして石かな、なんて考えながら。
みんなどんどん答えてくれているな。
~クイズ~
あや:正解は3番の虫が作ったものです。
みんなすごい。これはカイコさんっていう虫が作った繭です。カイコガの写真をちょっと出します。こんなモコモコした蛾がこの繭から出てきます。
この幼虫はイラストなんですけど、右下にいるカイコの幼虫さんが桑の葉っていうのを食べて作り上げたのがこの、みんなの手元にもある繭玉です。

さあここでもう一つ。着物の材料がこの繭玉だっていうのを紹介したんですけれども、1枚の着物を作るのに何個の繭が使われるでしょう。
京友禅1着作るのに繭を何個使うでしょう
①30個 ②100個 ③1000個 ④3000個
~クイズ~
確認していきましょう。では正解の発表お願いいたします。
あや:④の3000個です。
なるほど。3000個もカイコさんが作った繭が必要だということです。
ここでちょっと考えてもらわないといけないことがあります。
実は絹糸を取るために、繭ができた時に熱い熱を加えて中のお蚕さんを実は動けなくしちゃいます。育ちきったカイコ蛾が出てくるときはこの繭を溶かして出てきてしまうんだけど、絹の糸を取り出したい時には溶かされちゃうと使えなくなっちゃうんです。
なので着物1着作るのに3000匹のカイコさんの力を借りているんだなんてことも感じてもらえたらと思います。

みんなの手元にある繭玉からも、実際に絹糸を取り出すことができます。今回この時間中にはやらないんですけど、取り出し方の紹介も後でしたいと思うので、もしよかったら試してみてください。
この繭玉から取り出せる糸は、実は1本につながっています。この一本の糸はどれぐらいの長さでしょうっていうのをまたまたクイズです。
この繭から採れる糸は全部で何メートルぐらいになるでしょう。
①1.3m ②3m ③130m ④1300m
~クイズ~
こいつから何メートルの糸が取れるのか正解発表していただきましょう。
あや:④の1300mです。
なんと1300m 。とっても長いですね!①でもみんなの身長くらいですが、1300メートルもある。1300メートルでどれぐらいっていうのを比べた面白い画像があるので見てもらおうか。ちょっとちっちゃいから見にくいかもしれないんだけど、一番左にあるとっても長いのがこの繭玉から取り出した一本の絹の糸です。
その隣にあるのが東京スカイツリー634m。スカイツリーの倍以上の長さの糸がひとつの繭玉から取り出せるってことで、これもきっとやってみたくなったんじゃないかな。ぜひぜひまたやってみてもらえたらなぁと思います。

そんな感じで色々と紹介してきたんですけれども、ここからはみんなの手元に届いている道具を使ってみんなの手を動かしてもらおうかなと思います。最初は着物の体験の前に、ちょっと変なことをしていきます。
材料の違いってことで絹の布と綿の布を紹介しましたが、これが実際どう違うのかをちょっとした実験で確かめてほしいなと思います。
みんなのキットの中に白い布が入った袋があったと思います。
この中身を出してください。白い布が3枚入ってます。
この3種類、ちょっと触ったり見てもらったらいいんだけど、ちょっとそれぞれ違う感じの布だけどどれも白い。何が違うんだ?
この3種類は、実はさっきも言った友禅に使われている繭玉から作った絹の布と、もう一つはワタから作られた綿で、もう一つはレーヨンっていうちょっと変わった糸を使っています。レーヨンっていうのは、火とかお薬で溶かして糸にした化学繊維っていうものです。
絹と綿とレーヨンの3種類あるんだけど、どれがどれだろう。今、何となくわかる?
これ結構難しいと思う。もし「きっとこうだろう」っていう人がいたら聞かせて欲しいな。
ミホちゃんちょっとマイクつけてもらって、これどれがどうだと思います?
ミホ:これが多分綿で、…。
なるほど、それは触った感じとかで考えた?
今の見せてもらって、どれも白い布だからちょっとわかりにくかったかもしれないけど、他に何かこういう基準で考えてみた、舐めてみたとか(舐めてみたことないから味わかんないけど)、やってみたこと言ってくれる人。
参加者:3つとも似ているんですけど、マイクロスコープで見た感じで、綿とかレーヨンと比べても絹はきらきらしていた。
なるほど。あるかもしれないですね。絹は虫さんが作ってくれた糸なので、タンパク質とかがキラキラしてたかもしれないですね。すごく面白いこと考えてくれた。
じゃあこれは実際に、ちょっと色をつけることで確かめてみようかなと思いますので、3枚の布並べてください。キットの中に入っているパレットを1枚とってもらって、そこに3色入っている染料の、どれか1つをちょっとだけ出してあげてください。
これ、服につけちゃうと落ちにくいので気を付けて下さい。
みんなどれか1色だしてくれたかな。もし出せたら筆も1本出しましょう。
筆を軽くほぐしてもらったら、出した色を筆につけて、どんな形でもいいんだけど3枚の布に同じ形を書こうとしてみてください。
例えば一本線とかちょっとグルグルってするとか、花みたいなものを書くとかね。
3枚の布に同じ絵をかこうとしてみてください
~実験~
色がどんな風に染みていったかな。ちょっと見ながらやってもらえたらいいなと思う。
参加者:すいません、やってみた感じ、1つ目のブツブツついているのが最初からちょっとしか広がらなくて、2つ目のが濃く映ってて、3つ目のざらざらのはなんかギザギザに広がっていく感じでした。
なるほどすごい。素晴らしい観察力です。皆もみゆきちゃんが言ってくれたようになったんじゃないかと思います。この今入れている染料は絹用につくられているので、たぶんこの絹っぽいやつ、表面にちょっとポチポチと模様がつけてあるのが一番、綺麗に書けたんじゃないかなと思います。
そして表面がなみなみしているちょっと柔らかいやつだと、ちょっと滲み過ぎちゃったというか染み込んで描きたかった線が広がっちゃったんじゃないかな。
参加者:もうちょっといいですか。なんか化学繊維(レーヨン)のほうは最後の方で滲んできて、絹は滲みが少なめでした。化繊は最初の方はにじまないけど後の方で際限なく広がっていくような。
とまらずにじわーっといくような。
そうそう。それがレーヨン。ジワーと滲んで行っちゃったのがレーヨンで、多分きれいに乗せれたのが絹。で何か描いた線が、がたがたというかその生地の目に沿ってちょっと直線的なカーブを描くようになっちゃったやつが綿の布です。
こんな感じで、染料っていうのも実はそれぞれの材料に合わせて専用の染料を使ってたりします。
着物には着物用、浴衣には浴衣用、洋服には洋服用みたいに、この布を染めるにはこの染料といったいろんな種類があります。
でもこれもさっき言ってた「蒸し」とかの作業をしていないので、そんなにしっかり染まっているわけではありません。この後でもレンジにかけたりするとかなり色が定着するんですけど、今回はせずにおきます。
あとで色々試してみてもらってもいいです。今回いろいろ説明したことだけじゃなくて、「こういうものを使ってこんなことを試してみたら、これ絶対絹だよって分かった」とか後で教えてもらいたいと思います。例えばちょっと怖いけど、火をつけてみるとかしても面白いことがおきます。絹はどういう溶け方するかなとか、化繊は多分一瞬で燃えちゃうとか、いろいろあります。安全に気を付けて、いろんなことを試してもらえたらいいなと思います。
というのが実験パート、布の違いでございました。
ここからはみんなに作品をつくっていってもらいたいなと思いますので、一旦アヤさんにお任せします。職人さんから教わりながら、一緒に染め額っていうものを作っていきますので、材料を全部机に広げておいてください。

手描き友禅職人さんが描き方を直伝。どう描いているか、よく見ながら挑戦してみよう!

途中でも全然いいので、ここまできたよっていう作品をカメラに向けてみてください。
ありがとうございます。すごい。今回は3種類しか柄がないし、色も3色しか渡してないんですけど、全員全く違う作品になっているなと思います。
ありがとうございます。もしまだ終わってなかったらこのまま続けてもらってもいいですし、ぜひ額に入れる所までやっていただけたらなと思います。
せっかくの機会なのでなんか聞いておきたいとか、しゃべりしたいとかいう人いますか?
僕らにでもいいし職人さんとかでも、そろそろお仕事終わりかもしれないんですけどまだ皆さん作業されているのでもし聞きたいことがあったりしたら。
Q.繭の取り方はどうしたらいいですか。
かちゅー:後でメールで送らせていただきますね。ゆでたりする作業があるので。
ほかにはどうでしょう。
Q.1着の着物をつくるのにどれぐらいの時間がかかるんですか?
あや:柄もいろいろあるのでモノによって違ってきたりするので定かなことをちょっといえないですね。何ヶ月と、そういう単位になります。
かちゅー:そうですね、1日2日でできるものではありません。とりあえず蒸したり描いたり、いろんなところに持って行ったり色々あるってたぶん数ヶ月かな。長いと年単位でかかったり、そんなこともあるみたいです。
Q.京友禅って実践経験が大事な感じですか?それとも履歴書のほうが大事ですか?
かちゅー:職人さんになるために何が必要かってことですか?
あや:どうなんだろう?私は雇う側じゃないので確かなことがいえないんですけど。
かちゅー:そうですね、岡山工芸さんの場合、すごい若い職人さんたちは別に何かやってきたわけじゃなく、ここで初めてやったような方がたくさんいらっしゃいますよね。
なので別にすべての会社のことではないかもしれないですけど、岡山工芸さんではやりたいと思った若手の人をしっかり育ててくれていると思います。
Q.着物っていくらいくらするんですか。
かちゅー:難しい質問来ました。なんと答えればいいでしょうか。さっきお見せした着物だと200万円ぐらい。すごいたくさんの人が、これだけ細かい難しい作業されて順番に作っていくと、それぐらいのお値段になるということみたいです。
Q.このわたしたちが作った絵だと職人さんはどれくらいの時間でつくれるんですか?
あや:それも職人さんに寄りけりだとは思うんですけど、これだと30分かからないぐらいですかね。もっと早い職人さんだともっと早くできると思うんですけど。
Q.ほんものは何色くらいつかいますか?
かちゅー:1枚に30から50色ぐらいを使って描かれているみたいです。みんなの手元に置いてある染料はどれくらいあるかみてみましょう。なるほど、同じ緑でも濃かったり薄かったり細かく分かれているんですね。みなさん手元にたくさんおいて書かれています。
Q.何色を塗るのが一番むずかしいですか。
かちゅー:あるんですかね、色での違い。
あや:どうなんでしょう。そこまで…。ただこう、塗ってると白を塗るときがあるんですけど、そこに違う色が濃くにじんで行っちゃったりすると汚くなっちゃうので、どの色を先に塗るかとか、その反物の指定された色とかを見てどれを最初に塗るかっていうのは決めたりはしますね。
かちゅー:色の順番が大切なんですね。
Q.浴衣と着物では染料が違うんですか
かちゅー:染料は違うはずです。ここで作られているのは絹の反物ばかりなので、それに使うようなものと綿染めるもので多分違います。
キットに今回に入っている染料でも、実際ちょっと酸性と言ってお酢とかみたいに酸っぱい成分が入っていて、それを使うと絹はよく染まるんだけど、綿はまた違うもので染めていたりします。
もちろん浴衣って言ってもすべて同じ作り方ではないのでそれぞれ違うと思うんですけど、まあこれとは違うものを使ってます。
Q.京友禅の語源って何ですか
かちゅー:友禅斎さんっていう人の名前ですよね。
宮崎友禅斎さんっていう人の名前から来てます。その辺を岡山工芸さんのホームページに何か書かれていましたよね。ぜひ興味ある方は岡山工芸のホームページを見ていただければ、友禅の歴史とか書いてあるんじゃないかなと思うのでぜひ見てみてください。
まだまだあるかもしれないんですけど、今日はそろそろ時間なのでこんなところで終わらせていただこうかなと思います。
つくるまなぶ京都町家科学館としては今までもオンラインで一緒にものを作ろうという講座などいろんなことをしてきたんですけど、
今回、プロのものづくりされている方たちと一緒に工場からお届けするという、新しい取り組みとして「つくって学ぶ京都のお仕事~手描き京友禅編~」をやらせていただきました。
今後も別の工場などいろいろなところからやっていけたらなと思っているので、「今回どうだったよ」とか「こんなところを見てみたい」とか色々ご意見を聞かせていただけたらなと思っております。
というところで、「つくってまなぶ京都のお仕事~手描き京友禅編~」は今日はこのここらへんで終わらせていただきたいと思います。
みんなありがとうございました。

今後も動画によるコンテンツ拡充を続けてまいります。
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