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理化学の現場で欠かせないスターラー。本記事では、マグネチックスターラーを選ぶときに押さえるべきポイントを最新情報を踏まえて解説します。
CONTENTS
スターラーとは、主に液体を撹拌(混ぜ合わせ)するための装置です。大きく3種類に分けられます。
モータ型攪拌機 ドリルのような形状で、上部から撹拌羽根を直接回転させて容器内部を撹拌します。高粘度の液体や大容量の撹拌に向いています。
電磁スターラー コイルに電流を流して発生する磁場で撹拌子を回転させます。
マグネチックスターラー 装置内部の磁石を回転させ、その磁力で容器底面越しに撹拌子(スターラーバー)を動かします。液体に直接触れる可動部がないため、汚染リスクが低く、洗浄・メンテナンスが容易な点が大きなメリットです。
まとめると: マグネチックスターラーは「密閉性」「清潔性」「操作の簡便さ」の3点で優れており、研究開発・品質管理・教育現場を問わず広く採用されています。
マグネチックスターラーには製品ごとに撹拌容量の目安が記載されています(水を基準とした数値で、粘度は考慮していません)。試験管レベルの微量撹拌から数十リットル規模の大容量撹拌まで、用途に合わせた製品を選ぶことが重要です。
回転数についても注意が必要です。価格重視の製品にはブラシ付きDCモーターが使われることが多く、回転力が弱く長期使用でブラシが摩耗し寿命が短い傾向があります。一方、近年はメンテナンスフリーで高耐久な**ブラシレスモーター(ECモーター)**を採用した製品が普及してきており、低速から高速まで安定した回転が得られ、長寿命という点で費用対効果に優れます。回転数のデジタル表示機能を持つ製品も増えており、再現性の高い実験条件を設定できます。
選定の目安:
撹拌容量とあわせて、容器がスターラーの台に収まるかを必ず確認してください。製品ラインナップには以下のような多様な形状があります。
マグネチックスターラーに組み込まれる磁石には主に次の3種類があります。
| 磁石の種類 | 特徴 |
|---|---|
| フェライト磁石 | 汎用・低コスト。多くの標準的製品に採用 |
| ネオジム磁石 | 高磁力。粘度の高い液体や大容量撹拌に有利 |
| サマリウムコバルト磁石 | 加熱時も磁力が低下しにくい。ホットスターラーとの組み合わせに最適 |
脱調に注意: 撹拌する液体の粘度や量が磁力を上回ると、撹拌子がスターラーの磁場から外れて容器内で暴れ回る「脱調」が発生します。場合によっては撹拌子が飛び出すこともあるため注意が必要です。
ただし、脱調は一概に悪ではありません。ドリル型撹拌機のようにモーターに過負荷がかかり続ける事態を防ぐ安全機構として機能する側面もあります。磁力の強さとコスト・モーター負荷のバランスを考慮して選定してください。
近年のハイエンド製品では、USBやRS-232インターフェースを介してPCから回転数・温度を制御・記録できる機種が増えています。実験パラメータのデータロギングや自動化、ラボ管理ソフトウェアとの連携を考慮する場合、こうした接続機能の有無も重要な選定基準になります。
また、温度センサー(PT1000など)を外付けして反応液の温度を直接フィードバック制御できるホットスターラー一体型製品は、再現性・安全性の観点からも注目されています。
撹拌中の液体の飛散や薬品接触を考慮し、天板の素材選定も重要です。
Q. マグネチックスターラーに使える容器は何ですか? 磁性体を含まない容器(ガラス製ビーカー・フラスコ、多くのステンレス容器など)が適しています。鉄やニッケルなどの強磁性体を含む容器では、撹拌子が容器自体に引き寄せられ正常に回転しなくなります。
Q. 脱調を防ぐにはどうすればよいですか? 高粘度液体や大容量には高磁力(ネオジム・サマリウムコバルト)のスターラーを選び、容量の上限に余裕を持たせて使用することが有効です。
Q. ブラシレスモーターとブラシ付きモーターの違いは? ブラシレスモーターはブラシが摩耗しないためメンテナンスフリーで長寿命です。消費電力も抑えられるため、長時間・連続使用の多いラボ環境ではトータルコストの面でも有利です。
マグネチックスターラーを選ぶ際は、以下の5点を軸に検討することをお勧めします。
2026年現在、ブラシレスモーターの普及・USB給電対応・PC連携機能の充実など、製品の機能は急速に向上しています。用途・予算・使用環境を整理したうえで、最適な一台を見つけてください。
以下リンクより、アズワン株式会社が運営するECサイト「AXEL」にて
取り扱いのマグネチックスターラーを検索することができます。
記事とあわせて選定の参考にしていただければ幸いです。