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どんなに感度のいい研究手法が開発されても、死亡後の病理解剖は重要だ。
Covid-19 は、感染症で、また膨大な数の死亡例が発生していたことから、病理解剖まで進むケースは少ないと思うが、それでも論文として発表され、臨床から得られる理解を深めるのに貢献してきた。
このブログでも、ちょうど今から1年前、18例の Covid-19 死亡例についての米国・国立衛生研究所からの論文を紹介した(https://aasj.jp/news/watch/18361)。
この報告では、感染による様々な臓器の病理組織変化についての解析が中心だったが、ウイルスが様々な組織に速やかに感染するのかについて重点を置いた同じ米国・国立衛生研究所 (NIH) から12月14日 Nature にオンライン掲載された。
タイトルは「SARS-CoV-2 infection and persistence in the human body and brain at autopsy(解剖時の身体や脳組織で見られるSARS-CoV-2感染と持続)」だ。
このようにNIHでは剖検症例を積み重ねているようだが、前回紹介した論文よりシステミックな解析が行われている印象が強い。
まず、様々な臓器を固定する前に保存して、PCRだけでなく、時にはVERO細胞への感染実験も含めて、ウイルスの広がりを調べている。
例えば、ウイルス増殖が細胞内で高まると、subgenomic(sg) RNAと呼ばれる短いRNAが合成されるが、sgRNAを区別して調べており、極めて重要な情報になっている。
また、この研究では感染確認後早期に死亡した例が17人も含まれている点も、感染後ウイルスがどう広がったのかを確認するためには重要な情報になっている。
さて結果だが、特に重要と思われる点をまとめておく。
以上、全てこれまで示唆されてきたこととは言え、剖検例の詳しい検討の重要性を物語る。
特に初期にウイルス血症が起こって全身に広がるとすると、抗体薬の投与のタイミングの重要性がよくわかる。
ただ、実際の臨床で実現するのは簡単ではない。