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一般的に「ホットプレート」と聞くと、調理器具をイメージされる方が大半だと思います。家電量販店には様々なホットプレートが並んでいますが、選ぶ際には調理する具材や調理方法に合わせて選定しますよね。実は、同じ「ホットプレート」という名前でも、理化学機器では実験に適した様々な種類のホットプレート(ホットスターラー)が存在します。こちらも実験内容に合わせて選定する必要がありますが、ひらたくいうと先の具材が対象試料となり、最高温度、サイズ、形状、天板種類などを考えて選定することになります。そこで、製品導入にあたり、どの製品を選んでよいのか分からない人向けに以下の3つの要素でまとめました。
1.最高温度
2.サイズや形状
3.天板種類
CONTENTS
一般的に理化学機器としてのホットプレートは下は200℃程度~上は600℃対応の物までラインナップされています(1000℃なんてものもありますが、さすがに理化学の域を出てしまいます)。まさしくこれは、試料となる対象物にいくらの温度を加えたいかを考える材料となりますが、この温度を左右する条件として次に挙げるいくつかの項目が重要になります。まず、ここでいう最高温度とは天板裏に設けられた内部の温度センサーが検知する温度であり、表面温度ではありません。また検知する箇所も1点であり、温度分布精度を特徴としない製品については計測箇所についても重要になります(天板の中心付近が多いです)。この最高温度に到達するためにヒーター容量を定めており、最高温度が高ければ高いほど消費電力は大きい傾向となります。逆にいうと100℃設定のホットプレートがない理由は、天板裏が100℃の状態だと天板上にある試料は熱伝導率や外乱に阻害され100℃に到達することもできず、水を沸騰させることすらできないからです。話は少し逸れてしまいましたが、試料の温度を見ながら制御したい場合には外部センサー付きの製品を選ぶ必要があります。
対象物と考えた試料の大きさに基づいて天板サイズを検討します。直接載せるのか、ビーカーやSUSバット等に入れて載せるかなども検討材料となります。ただし使用については以下の状況も理解しておく必要があります。
A.製品は加熱機器であるため、使用する時の環境温度はおおよそ室内環境と想定されています。
B.極端に高温な環境下での使用や、天板に載せた試料を敷くためのアルミホイルなどで製品を覆うことになると、想定外の過熱状態となり内部の構成部品にダメージを与えます。
C.結果、製品寿命を縮めることとなり故障へとつながります。
この様な状況を回避するために形状が特徴的な製品もあり、温度調節器部分を外に張り出したり、天板部と温度調節器部分を別にして壊れにくくしたものなど工夫を凝らした製品も存在します。
主にステンレスやアルミ、セラミックを用いた天板が主流であり、耐薬品性を高めるためにセラミックやフッ素系のコーティングを施した天板も存在します。それぞれに特長があり、ステンレスは耐食性と強度、アルミは熱伝導率(温度分布)、セラミックは耐食性及び耐薬性に秀でています。しかし素材によってヒーターからの熱伝導率が異なるため、最高温度を見据えたヒーター種別、密着性や熱容量を製品仕様として選定されています。
以下にいくつか例を挙げてみます。
●ステンレス天板:
比較的安価で熱伝導率もよく、腐食性にもほどほどに優れたオーソドックスなタイプ。ヒーターも特別な加工を必要とせず、全体的に安価に落ち着きやすい。300℃以上に加熱したい方におすすめ。
●アルミ天板:
ステンレスに比べ熱伝導率がよく、天板の温度分布がまとまりやすいので、温度分布が比較的安定している。300℃以下で加熱したい方におすすめ。
●フッ素コーティング天板:
上記のステンレスやアルミの天板に更に腐食性を高めたコーティングを処理したもの。
●セラミック天板:
いわゆる陶器状のガラス。高温に強く(金属などでは反りが発生)さらに耐食性や耐薬品性にも秀でるが熱伝導率の悪さと割れるところが短所。ヒーターの設置に特別の配慮が必要で天板温度を上げるためにヒーター容量も必要となる。
基本的な仕様を挙げてみました。使用目的の温度をベースに少し余裕を持たせた最高温度の製品をいくつか選定し、その他天板などの特徴も加味して検討いただければ幸いです。