サファイア(Al2O3)の伝導技術

2024.08.08 By 筑波大学

材料工学

技術概要

パワー半導体の高耐圧化や製造コストの削減などが求められている。サファイア(Al2O3)は、ダイアモンドを超えるほど大きなバンドギャップを持つものの、半導体としての動作は困難であるとされてきたが、サファイアに対して十分量の不純物をドーピングする条件を見いだすとともに、サブ mA 級の電流がサファイアに流れることを確認した。

用途・応用

パワー半導体

背景

電気自動車または汎用インバータなどに用いられるパワーデバイスには、SiC系半導
体、GaN系半導体、Ga 2 O 3 系半導体などのバンドギャップが大きい半導体が用いら
れている。

特許文献1は、n型導電性を高精度に制御しつつGa 2 O 3 系結晶基板上にエピタキシ
ャル成長させて得られたGa 2 O 3 系結晶膜を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】

【特許文献1】特許第6082700号公報

課題

パワーデバイスに用いられる半導体は、絶縁破壊電解強度が高いほど高い電圧を印加す
ることができ、導通損失を低減することができる。Ga 2 O 3 系半導体などでも高い絶縁
破壊電解強度が得られるが、今後、パワーデバイスがより普及することが予測されている
。このため、より高い絶縁破壊電解強度を有することにより、導通損失の小さい半導体が
求められている。

 本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、導通損失の小さい
半導体、トランジスタおよび半導体の製造方法を提供することを目的とする。

手段

本発明の目的を達成するため、本発明に係る半導体の一様態は、
 基板に直接または他の層を介して形成されたn型α−(Al x G a ( 1 − x ) ) 2 O 3
(1≧X≧0.7)単結晶膜を備え、
 前記n型α−(Al x G a ( 1 − x ) ) 2 O 3 単結晶膜のキャリア濃度は、1×10 1
7 /cm 3 以上である、
 ことを特徴とする。

 本発明の目的を達成するため、本発明に係る半導体の一様態は、
 基板に直接または他の層を介して形成されたn型α−(Al x G a ( 1 − x ) ) 2 O 3
(1≧X≧0.7)単結晶膜を備え、
 前記n型α−(Al x G a ( 1 − x ) ) 2 O 3 単結晶膜に添加されたドナー不純物のド
ーパント濃度は、1×10 1 8 /cm 3 以上である、
 ことを特徴とする。

 本発明の目的を達成するため、本発明に係るトランジスタの一様態は、
 前記半導体を備え、
 前記n型α−(Al x G a ( 1 − x ) ) 2 O 3 単結晶膜が、n型電子発生層として機能
する、
 ことを特徴とする。

 本発明の目的を達成するため、本発明に係る半導体の製造方法の一様態は、
 基板を530℃以上830℃以下に加熱し、基板に直接または他の層を介して、n型α
−(Al x G a ( 1 − x ) ) 2 O 3 (1≧X≧0.7)単結晶膜をエピタキシャル成長さ
せて成膜する成膜工程を備える、
 ことを特徴とする。

効果

本発明によれば、導通損失の小さい半導体、トランジスタおよび半導体の製造方法を提
供することができる。

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特許情報

2021-168710

JPA 2023058917-000000