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これまでアンモニアガスを検出する手法は、半導体型のガスセンサーやイオンクロマトグラフを用いたものがほとんどであったが、アンモニアガスを検知すると蛍光色が変化することでアンモニアガスを瞬時に検出可能な常温下液状の有機化合物に関する技術シーズを提案。
・塗布した箇所が即座にアンモニアガスセンサとなるどこでも設置可能な化学センサ
・工場の安全管理やオフィス内の環境モニタリング(ppbレベル)
アンモニアは、化学肥料、合成繊維等をはじめ、各種の化学品の合成に用いられる有用な化合物であり、現代の化学産業において大量に生産及び消費されているのは周知の通りである。また、アンモニアは、生体やその排泄物等の分解や腐敗によって、天然にも産出される。大気中に放出されたアンモニアは、ガス状を呈し、極めて希薄な場合であってもその特異臭が感じられるため、悪臭防止法により大気中の濃度が規制されている。また、高濃度のアンモニアガスに人体が曝されると、有害であることも広く知られるところである 。
以上のような背景から、各種のアンモニアセンサーが開発されている。しかしながら、それらの多くは、金属酸化物を検出部位とした半導体型のガスセンサーであるため、高感度ではあるが電源や設置場所の問題を生じがちである。また、そのようなガスセンサーの多くは、数値データ等の形でアンモニアの存在を示すものが多く、直感的にその存在を判別しにくいものではある。
半導体を用いた電気的なものでなく、化学的な手法を用いたアンモニアの検出法としては、ネスラー試薬を用いた手法が挙げられる。ネスラー試薬は、ヨウ化水銀(II)水溶液とヨウ化カリウムの混合物であり、アンモニアを含む溶液試料にこれを滴下して混合すると、褐色の沈殿を生じる。ネスラー試薬を用いたアンモニアの検出法は、かなりの高感度を期待できるので水質検査等の分野で用いられてきたが、水銀を含むネスラー試薬を用いるため環境への影響が懸念されるし、試料に試薬を添加する操作を必要とするため、手軽に実行できるものでもない。
一方、これはアンモニアの検出とは関係が無いが、本発明者の関連する発明として、室温で液体状態を示す共役系化合物についての発明が特許文献2及び3に示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【特許文献1】特開2010-071658号公報
【特許文献2】特開2018-076251号公報
【特許文献3】特開2020-002024号公報
本発明は、以上の背景からなされたものであり、感度良くアンモニアの存在を検出でき、かつ蛍光色調や強度の変化という形で目視でも直感的にアンモニアの存在を知覚することのできる、新規な化合物及びそれを用いたアンモニア検出材料等を提供することを目的とする。
本発明者は、以上の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、複数の芳香環を含んで共役系を形成している化合物において、その共役系の一部をピリジン環とし、そのピリジン環の窒素原子に、アンモニア結合部位であるフェニルボロン酸ユニットを結合させて得た化合物が、アンモニアの存在下で蛍光の変化を生じることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は、以下のようなものを提供する。
(1)本発明は、下記一般式(1)(以下、式は詳細資料に記載)で表す化合物である。
(上記一般式(1)中、各R 1 は、それぞれ独立に、水素原子又はRであり、各Rは、それぞれ独立に、分岐を有してもよい炭素数8~35のアルキル基、アルキルオキシ基又はアルキルシリルオキシ基であり、各Arは、それぞれ独立に、置換基及び/又は環中にヘテロ原子を有してもよい芳香環であり、各Lは、それぞれ独立に、-CR 2 =CR 2 - 、-C≡C-又は単結合であり、各R 2 は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~5のアルキル基であり、X - は、任意のカウンターアニオンであり、各kは、それぞれ独立に、1~5の整数であり、mは、0~4の整数である。)
本発明によれば、感度良くアンモニアの存在を検出でき、かつ蛍光色調や強度の変化という形で目視でも直感的にアンモニアの存在を知覚することのできる、新規な化合物及びそれを用いたアンモニア検出材料等が提供される。
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