O/W型エマルジョン及びその製造方法

2022.10.17 By 神奈川大学

材料工学

技術概要

常温で固体の油分を水中に分散する方法

用途・応用

高粘度油分の乳化

 

背景

 室温で高粘度の液体、半固体又は固体である油剤を含み、室温で流動性のあるエマルションとして提供することができれば、産業界において多様な需要が見込まれる。

 例えば、特許文献1には、室温で固体の油剤であるアスファルトを乳化するために、特定の化学構造を有するカチオン性界面活性剤を乳化剤として用いる技術が報告されている。しかしながら、このような乳化剤を用いたとしても、そもそも乳化が困難である。また、このような方法では高温で乳化しているが、室温状態まで冷却した場合、乳化が崩壊する。さらに、高温においてもエマルションの粘度は高く、流動性が低いことが多い。このように、室温で高粘度の液体、半固体又は固体の油剤を含みながらも、室温で流動性のあるエマルションはこれまで得られていない。

【先行技術文献】
【特許文献】
【特許文献1】特開2001-329176号公報

課題

 本発明は、以上の実情に鑑みてなされたものであり、室温で高粘度の液体、半固体又は固体の油剤を含みながらも、室温で流動性のあるエマルションを提供することを目的とする 。

手段

 本発明者らは、以上の課題を解決すべく、鋭意検討を重ねた。その結果、水酸基を有する重縮合ポリマー粒子又は両親媒性物質により形成された閉鎖小胞体が、室温で高粘度の液体、半固体又は固体の油剤を乳化させることができること、そして、そのようなエマルションは、原料組成物を油剤の融点又は軟化点以上の温度で乳化させた後、流動状態に維持しながら室温まで冷却することによって得られることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的に、本発明は以下のものを提供する。

 (1)25℃における粘度が3000mPa・s以上である液体及び/又は25℃において半固体及び/又は25℃において固体である油相と、水相と、水酸基を有する重縮合ポリマー粒子及び/又は閉鎖小胞体を形成する両親媒性物質により形成された閉鎖小胞体と、を含み、前記重縮合ポリマーの粒子及び/又は前記閉鎖小胞体が前記油相及び前記水相の界面に介在するO/W型エマルション。

 (2)O/W型エマルションの25℃における粘度が、400000mPa・s以下である、(1)に記載のO/W型エマルション。

 (3)25℃における粘度が3000mPa・s以上である液体及び/又は25℃において半固体及び/又は25℃において固体の油剤を、前記油剤の融点又は軟化点以上の温度で加熱する工程と、前記油剤と、水と、水酸基を有する重縮合ポリマーの粒子及び/又は閉鎖小胞体を形成する両親媒性物質により形成された閉鎖小胞体とを、混合してエマルションを得る工程と、前記エマルションを流動状態に維持しながら前記油剤の融点又は軟化点以下に冷却する工程とを含むO/W型エマルションの製造方法。

効果

 本発明によれば、室温で高粘度の液体、半固体又は固体の油剤を含みながらも、室温で流動性のあるエマルションを提供することができる。

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特許情報

特開2019-026708

JPA 2019026708-000000