濾過膜及びその製造方法

2022.10.20 By 新潟大学

材料工学

技術概要

生分解性であって、1 μ m 程度の大きさの粒子を阻止でき、かつ耐熱性が高い、新規の濾過膜及びその製造方法を提供する。

用途・応用

食品産業、医薬品産業、化粧品産業における濾過工程の環境負荷低減

背景

 現在、食品産業、医薬品産業、化粧品産業などの濾過工程においては、菌体や細胞の破片、高分子凝集物など、柔らかく圧縮性の高い粒子を除去、回収必要があり、濾過助剤を用いる濾過、セラミック濾過膜を用いた濾過、及び合成高分子膜を用いた濾過が用いられている。

 しかし、濾過助剤を用いる濾過は、珪藻土などの濾過助剤を大量に用いるため,難分解性の濾過残渣が大量に発生する点が問題であった。また、セラミック濾過膜は高価であり、再生にアルカリなどの薬物を必要とする点が問題であった。そして、従来の合成高分子濾過膜は、焼却時の発熱量が大きく焼却炉を傷めるため、濾過膜の目詰まり後の廃棄法が問題であった。

 発明者は、すでにポリ乳酸、ポリカプロラクトン、及びこれらのポリマーブレンドなどの生分解性ポリエステル製濾過膜を開発している。このような生分解性ポリエステル製濾過膜を用いれば、使用後の濾過膜を堆肥化装置を用いて分解処理することが可能になり、従来の合成高分子濾過膜を用いた場合に問題となっていた濾過膜の廃棄法に関する問題を解消することができる。

課題

 しかし、ポリ乳酸製濾過膜は1μm程度の大きさの粒子を阻止できない点が問題であった。また、ポリカプロラクトンを含む濾過膜は、ポリカプロラクトンの融点が60℃と低いため、耐熱性が低い点が問題であった。

 そこで、本発明は上記問題点に鑑み、生分解性であって、1μm程度の大きさの粒子を阻止でき、かつ耐熱性が高い、新規の濾過膜及びその製造方法を提供することをその目的とする。

手段

 上記課題を達成するため種々検討した結果、融点が114℃と耐熱性が高い生分解性プラスチックであるポリブチレンサクシネートを材料として用い、その溶液を非溶媒に浸漬することによって、生分解性であって、1μm程度の大きさの粒子を阻止でき、かつ耐熱性の高い濾過膜が得られることを見出し、本発明を完成させた。

 すなわち、本発明の濾過膜は、ポリブチレンサクシネートを溶媒に溶解して得たポリブチレンサクシネート溶液の薄膜を、ポリブチレンサクシネートの非溶媒に浸漬することで得られたことを特徴とする。

効果

 本発明によれば、生分解性であって、1μm程度の大きさの粒子を阻止でき、かつ耐熱性が高い、新規の濾過膜及びその製造方法を提供することができる。

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特許情報

特許第4710018号

JPB 004710018-000000

特許第5286313号

JPB 005286313-000000

特許第6010998号

JPB 006010998-000000