磁性材料の磁気特性測定装置

2022.09.09 By 筑波大学

材料工学

技術概要

磁場を発生させるための電磁石としてLC 直列共鳴を用いたソレノイド型電磁石。外部磁界の変化を除外し、試料のみの磁束の変化(磁化の変化)を測定するための 8 の字コイル。特徴は、(1)試料をトロイダル形状にする必要がない、(2)少量試料で評価可能。

用途・応用

B-Hアナライザ

背景

 パワーエレクトロニクス技術の深化において、高機能なトランス材料の開発は急務である。産業界では、省電力用途から大電力用途まで幅広くそれぞれ最適な材料の探索が行われている。
 高機能なトランス材料を評価する技術として、BHループトレーサが一般的に使用されている。

 図6(ダウンロード資料に記載)は従来のBHループトレーサの説明図である。
 図6において、従来のBHループトレーサ01では、リング状の測定試料02に1次側の導線03と、2次側の導線04を巻きつけて、1次側に電流i(t)を供給した時に、2次側で発生する電流eを測定し、磁界H(t)と磁束密度B(t)を導出する。

課題

(従来技術の問題点)
 従来のBHループトレーサ01では、軟磁性材料の磁気特性を測定する場合、磁気回路を組めるように測定試料02の加工(材料をリング状や井桁状に整形し、コイル03,04を巻く等の作業)が必要であった。したがって、磁性材料評価を行うためには、リング形状や井桁形状を構成できるように、ある程度の量の試料が必要となり、材料によっては加工が大変だったり、コイル03,04を巻く作業が面倒で、磁気特性を測定するまでに大変な手間がかかる問題がある。よって、パワーエレクトロニクス用の新素材の磁気特性の解明までに時間がかかる問題があった。

 本発明は、パワーエレクトロニクス用の磁性材料の磁気特性の測定の手間を簡素化することを技術的課題とする。

手段

 前記技術的課題を解決するために、請求項1に記載の発明のパワーエレクトロニクス用の磁性材料の磁気特性測定方法では、中空の軸部の外周に電線が巻かれた磁界発生コイルに対して、前記磁界発生コイルの軸部の内部に、一対の中空の軸部に8の字状に電線が巻かれたピックアップコイルと磁界検出コイルとを挿入し、ピックアップコイルの一方の軸部の内部に粉状の磁性材料を収容し、特 性 が 既 知 の イ ッ ト リ ウ ム 鉄 ガ ー ネ ッ ト の 球 状 試 料 を 使 用 し て 予 め 磁 化 曲 線 が 飽 和 す る磁 界 と 磁 化 と の 関 係 か ら 、 測 定 誤 差 を 較 正 す る 較 正 デ ー タ を 作 成 し 、前記磁界発生コイルに交番電流を流した場合に、前記磁界検出コイルの検出結果から磁場の強度を導出すると共に、前記ピックアップコイルの検出結果 を 前 記 較 正 デ ー タ で 較 正し て 磁化を導出し、磁場の強度と磁化の周波数特性を導出することを特徴とする。

 前記技術的課題を解決するために、請求項2に記載の発明のパワーエレクトロニクス用の磁性材料の磁気特性測定装置は、中空の軸部の外周に電線が巻かれた磁界発生コイルと、前記磁界発生コイルの軸部の内部に挿入され、一対の中空の軸部に8の字状に電線が巻かれたピックアップコイルと、前記磁界発生コイルの軸部の内部に挿入された磁界検出コイルと、ピックアップコイルの一方の軸部の内部に収容され、内部に粉状の磁性材料が収容された容器と、前記磁界発生コイルに交番電流を流した場合に、前記磁界検出コイルの検出結果から磁場の強度を導出すると共に、前記ピックアップコイルの検出結果から磁化を導出し、磁場の強度と磁化の周波数特性を導出する制御部 で あ っ て 、 前 記 磁 化 を 導 出 す る 場 合 に 、 特 性が 既 知 の イ ッ ト リ ウ ム 鉄 ガ ー ネ ッ ト の 球 状 試 料 を 使 用 し て 予 め 磁 化 曲 線 が 飽 和 す る 磁 界 と磁 化 と の 関 係 か ら 作 成 さ れ て 、測 定 誤 差 を 較 正 す る 較 正 デ ー タ で 較 正 す る 前 記 制 御 部 と 、を備えたことを特徴とする。

効果

 請求項1,2に記載の発明によれば、BHループトレーサを使用する場合に比べて、パワーエレクトロニクス用の磁性材料の磁気特性の測定の手間を簡素化することができる。

問い合わせ・詳細資料閲覧

特許情報詳細や資料のダウンロード等については無料会員登録後に閲覧していただけます。

本研究に関するご質問や、話を聞いてみたいなどご興味をお持ちになりましたら、是非お気軽に以下のフォームにお問い合わせください。

特許情報

特願2017-071248

JPB 006960655-000000