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三平方の定理(ピタゴラスの定理)は、中学数学に出てくる公式の1つ。
公式をそのまま使って解ける問題だけでなく、応用問題にも使われることが多い公式です。
この記事では、三平方の定理について詳しく解説し、暗記しておくと便利な比についても合わせて紹介します。
三平方の定理を使う問題をスラスラと解けるようになりたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
CONTENTS
三平方の定理とは、直角三角形において3辺の長さの関係を表す公式です。別名「ピタゴラスの定理」とも言います。
直角をはさむ2辺をa・b、斜辺をcとすると、aとbとcの関係は
a²+b²=c²
となります。
斜辺の2乗は、他の辺の2乗の和と等しくなるのです。
三平方の定理の公式を利用すれば、直角三角形の2辺の長さがわかっている時に、残りの辺の長さを計算できます。
身近なところで三平方の定理が使われているものといえば、三角定規です。
三角定規には二種類ありますが、どちらにも三平方の定理が使われており、角度や辺の長さの比が決まっています。
30°、60°、90°の直角三角形の辺の比は1:2:√3になり、45°、45°、90°の直角三角形の辺の比は1:1:√2です。
三角定規と同じ角度の直角三角形は問題に使われることが多いので、角度や比をしっかりと覚えておきましょう。
三平方の定理を証明することで、公式を忘れても自力で導き出せるようになり、理解が深まります。
今回は、正方形を用いた証明を一緒に考えていきましょう。
まずは、大きな正方形の中に、大きな正方形の4つの辺にそれぞれの角が接するように小さな正方形を書きます。
小さな正方形の辺をc、大きな正方形の辺をa+bとした時、大きな正方形の面積の出し方を2パターン出してみましょう。
1つ目は、大きな正方形としてそのまま計算できるので、(a+b)²で出せます。
2つ目は、小さな正方形と直角三角形4つで計算してみましょう。
小さな正方形はc²、直角三角形は1/2ab×4で計算できます。
つまり正方形は、c²+1/2ab×4です。
これらをまとめると、
(a+b)²=c²+1/2ab×4
a²+2ab+b²=c²+2ab
a²+b²=c²
となるので、証明できました。
ここからは、三平方の定理を使った問題の解き方を詳しく解説していきます。
まずは、簡単な練習問題からいきましょう。
直角三角形の直角を挟む辺を3cm、4cmとして、斜辺の長さxを計算します。
三平方の定理にあてはめると、
3²+4²=x²
9+16=x²
x²=25
x=5
となります。
次は、斜辺を10cm、直角三角形の直角を挟む辺の1辺を6cmとして、残った辺の長さxを計算します。
三平方の定理にあてはめると、
6²+x²=10²
36+x²=100
x²=100-36
x²=64
x=8
となります。
直角を挟む辺の長さがわからなくても、斜辺がわからなくても、三平方の定理に当てはめれば答えが導き出せますね。
次は、補助線を引いて解く問題に挑戦してみましょう。
問題)1辺が8cmの正三角形ABCの面積を求めなさい。
まずは、三角形の頂点から、底辺に向かって垂直に補助線を引いていきましょう。
すると、直角三角形ができます。
直角三角形の底辺が4cm、斜辺が8cmなので、高さxを求めるために三平方の定理の公式を使って計算してみましょう。
4²+x²=8²
16+x²=64
x²=48
x=4√3
高さが4√3cmなので、正三角形の面積を求めると
8×4√3×1/2=16√3
となります。
上記のように公式を使って計算してもよいのですが、正三角形の面積を出す問題には、もっと簡単な解き方があります。
「30°、60°、90°の直角三角形の辺の比は1:2:√3になる」という三角定規の比を使うのです。
正三角形の角の大きさは60°なので、補助線を引いてできた直角三角形の辺は1:2:√3の比になります。
直角三角形の底辺を1としたとき、高さは√3になるので、直角三角形の底辺が4cmなら高さは4√3cmだとすぐにわかりますね。
三平方の定理、別名ピタゴラスの定理は、中学数学の中で公式を覚えるのは簡単なほうですが、公式が使えそうな部分を探すのが難しいと感じるかもしれません。
しかし、三平方の定理の問題によく使われる比や図形は、ある程度決まっています。タイプの違う問題を解いてみることで、見分けるセンスが身についてきますよ。
三平方の定理は、中学数学だけでなく、高校数学でも使われます。色々なパターンの練習問題に触れて、三平方の定理を使いこなせるようにしておきましょう。
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