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①安全かつ高コントラストの高純度MRI造影剤(鉄原子内包フラーレン)の開発②安全かつ治療効果の高い放射性原子内包DDS薬剤の開発
高純度MRI造影剤
従来、フラーレン分子に原子を内包させる技術としては、フラーレン蒸気中で内包しようする原子を含む化合物をプラズマ化し、反応生成物を基板、電極、反応炉壁等の固体表面に堆積する方法がよく用いられていた。
例えば、特許文献1では、プラズマ中での内包反応と、プラズマ流照射による内包フラーレンの基板堆積が提案されている。また、プラズマだけでなく、電子ビームや紫外光の照射を併用することにより内包確率を上げる試みもなされてきた。
例えば、特許文献2では、電子ビームとプラズマによるニッケル原子内包フラーレン分子の生成が試みられ、特許文献3では、金属蒸気プラズマへの紫外光照射による金属原子内包フラーレンの生成が試みられている。プラズマ中の気相反応で内包させた後、原子内包分子イオンビームとして分離抽出し、これを基板に照射・堆積する方法も提案されている。この方法では、磁界を利用した質量分析により、内包分子と同じ質量の分子イオンだけを選択的に抽出することができるため、高純度の内包分子を堆積することができる。
例えば、特許文献4では、内包原子を含む材料(気体、固体)とフラーレン分子を電子サイクロトロン共鳴プラズマ(イオン源)内で混合した後、原子内包フラーレンイオンと同質量の粒子として分離し、高純度堆積する方法が採用されている。
また、特許文献5のように、金属原子を効率よく内包させるため、2枚の五員環で金属原子をサンドイッチした分子構造を持つメタロセン分子をフラーレン分子と反応させる方法がある。これは強い化学結合ではなく、ファンデアワールス力で弱く結合した金属化合物から金属原子を引き抜き、高圧加熱合成法、気相合成法、プラズマ合成法等によりフラーレン分子に内包させようとするものである。
一方、特許文献6のように、プラズマによる内包ではなく、内包しようとする原子をイオン化した後にイオンビームとして加速し、これを標的のフラーレン分子に注入することによって内包するイオン注入法も提案されている。この方法ではイオンビームを用いるために、注入時のエネルギーや照射条件を制御しやすく、最適な条件に設定することで内包確率を高めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【特許文献1】特開2005-325015号公報
【特許文献2】特開2013-035725号公報
【特許文献3】特開2006-222078号公報
【特許文献4】特開2010-277871号公報
【特許文献5】特開2008-007373号公報
【特許文献6】特開2002-255518号公報
上述したように、従来技術では内包反応をほとんどプラズマ中(または気相中)で行うが、プラズマ中では多種多様な原子・分子・活性種が様々な速さと方向で運動しているため、内包反応を制御することが困難であるという課題がある。すなわち、所望の原子だけを所望の分子内に内包させることは、プラズマ中ではほとんど不可能であり、そのため、所望の内包分子を単離・精製することも難しい。
一方、プラズマを用いないイオン注入法では、最適化により内包効率を高めることはできるが、堆積したフラーレン分子の中から内包フラーレン分子を分離・精製することが困難である。
本発明は、上記の事情に鑑み、フラーレン分子に金属原子を内包し且つ内包しないフラーレン分子との分離を可能にする技術を提供することを目的とする。
本発明の金属原子内包フラーレン生成装置は、イオン化したフラーレン分子を含むフラーレンイオンビームを入射するイオンビーム入射口および前記フラーレンイオンビームを出射するイオンビーム出射口とを有するイオンビーム流路を備え、前記フラーレン分子に内包されるべき金属原子を予め前記イオンビーム流路の内壁に含ませ、前記フラーレンイオンビームが前記内壁に衝突した際に前記金属原子が前記フラーレン分子に内包され、前記金属原子を内包したフラーレン分子を含むフラーレンイオンビームが前記イオンビーム出射口から出射するように構成されたことを特徴とする。
本発明によれば、所望の金属原子を予めイオンビーム流路の内壁に含ませ、フラーレン分子を含むフラーレンイオンビームをイオンビーム入射口に入射させれば、フラーレン分子が内壁に衝突して金属分子が内包され、その金属原子を内包したフラーレン分子を含むフラーレンイオンビームがイオンビーム出射口から出射するので、そのフラーレンイオンビームの軌道を制御することで、金属原子を内包したフラーレン分子を、内包しないフラーレン分子から分離できる。
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