任意の味を再現するために、5つの基本的な味のゲルを用いる味覚ディスプレイ

2022.10.20 By 明治大学

電気・電子工学

技術概要

電圧を印加すると、ゲル内の陽イオンが移動し、舌から離れることにより風味が弱くなる。
5つの基本的な味覚のそれぞれを個別に抑制して任意の味覚を再現可能となった。

用途・応用

味を再現する味覚ディスプレイ

背景

 人が知覚可能な味を人に感じさせる電解質を溶かした溶液内に含まれる電解質の電気泳動を利用し、人の味覚を操作する技術の研究、開発が行われている。

  これに関し、人が知覚可能な複数の味(例えば、基本味と呼ばれる 5つの味、すなわち、甘味、塩味、酸味、苦味、うま味)の中から選択された 1つの味(例えば、塩味)を人に感じさせる電解質を含む溶液を用いて、当該 1つの味についてのユーザーの感じ方を制御する装置が知られている。

課題

 このような従来の装置では、選択された 1つの味についての人の感じ方を制御することができるが、ユーザーが所望する味(例えば、前述の複数の味が混合された味)をユーザーに感じさせることが困難であった。そして、このような問題は、人が知覚可能な味のみならず、人が知覚可能な香等のように、人が知覚可能な他の感覚についても同様に存在する。

  そこで本発明は、上記従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、ユーザーが所望する感覚をユーザーに提示することができる感覚提示装置、味提示システム、味提示方法、及び感覚提示方法を提供する。

手段

 上述した課題の少なくとも 1つを解決するために、本発明の一態様に係る感覚提示装置は、所定の生物が有する受容体のうち予め決められた第 1受容体に結合させる第 1電解質を含む第 1試料を露出させる第 1開口部と、前記生物が有する受容体のうち前記第 1受容体と異なる第 2受容体に結合させる第 2電解質を含む第 2試料を露出させる第 2開口部とが形成された第 1部材と、前記第 1試料と前記第 2試料とを電気的に絶縁する第 1絶縁部材と、前記生物が有する部位のうち前記第 1受容体及び前記第 2受容体を含まない非対象部位に取り付けられる電極と、第 1端子と第 2端子とを有し、前記第 1端子が前記第 1試料と接続され、前記電極と前記第 1試料との間の電圧を変化させる第 1電圧可変部と、第 3端子と第 4端子とを有し、前記第 3端子が前記第 2試料と接続され、前記電極と前記第 2試料との間の電圧を変化させる第 2電圧可変部と、前記電極と前記第 2端子との間と、前記電極と前記第4端子との間とのそれぞれに電圧を印加する電源と、を備え、前記第 1試料は、固形化された試料であり、且つ、前記第 1電解質を漏出可能な試料であり、前記第 2試料は、固形化された試料であり、且つ、前記第 2電解質を漏出可能な試料である、感覚提示装置である。

効果

 本発明によれば、ユーザーが所望する感覚をユーザーに提示することができる。

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特許情報

発明者:明治大学 宮下 芳明

特願2022-517070

20211028 国際公開公報