お月見とは?十五夜とは?意味や由来などわかりやすく解説!

2023.09.15

日本の秋の風物詩・お月見。

夜空に浮かぶ美しい月を眺めながら、月見団子を頬張るのを心待ちにされてる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

有名な童謡「うさぎうさぎ」でも登場するお月見は、子どもたちにもなじみのある行事です。

ですが、いざ子どもたちに「十五夜ってなに?」「どうしてお団子を食べるの?」などお月見について尋ねられたとき、うまく答えられますか。

伝統行事の意味や由来は、意外とわからないものですよね。なんとなく知っていても、上手に説明できないこともあると思います。

この記事では、お月見の意味や由来をわかりやすく解説します!

ぜひこの記事で知ったことを子どもたちに伝えて、子どもたちとより思い出深く楽しいお月見をしてくださいね。

お月見とは?

そもそもお月見とはいったい何でしょうか。どのような由来があるのでしょうか。

日本では昔から月は神聖なものと考えられてきました。古くはなんと縄文時代から、人々は月を愛でていたと言われています。

現代のお月見の元となる風習が始まったのは、平安時代。この時代に中国から秋に月を鑑賞する文化が貴族社会に入ってきました。この時のお月見は、船の上で管弦や詩歌を楽しみながらお酒を飲み、水面や盃に映った月を眺める優雅なものでした。平安時代を代表する作品である『源氏物語』と『枕草子』にも、月の宴の記述が見られます。

庶民にもお月見文化が浸透したのは、江戸時代だとされています。お月見をする秋は、庶民にとっては収穫の季節でもあります。そこでお月見と収穫に対する感謝や次の五穀豊穣への祈りが結びついていきました。

現代では、月見団子やススキをお供えしてお団子を食べて、一年の中で一番美しいとされる月を眺めて楽しむのが一般的なお月見となっています。

十五夜って?

十五夜はお月見の時期が近づいてくるとよく耳にする単語ですね。「十五夜にはきれいな月が見られる」とよく言われるものの、十五夜とは何でしょうか。

十五夜は、本来は旧暦の毎月15日の夜を意味します。ですが、旧暦8月15日の夜の月が一年で最も美しい「中秋の名月」とされ有名になり、十五夜といえば旧暦8月15日の夜を指すようになったと言われています。旧暦では7、8、9月を秋とみなし、ちょうど8月15日は秋の真ん中に当たるので、「中秋」と呼ばれます。

旧暦は月の満ち欠けに基づいており、新月から満月になるまでにかかる日数は約15日です。毎回新月からきっちり15日で満月になるわけではないので少しズレてしまうこともありますが、十五夜にはよく満月が楽しめます。

そして、旧暦は1年が354日である一方、現代使われている新暦は1年が365日であるためズレが生じます。そのため、毎年十五夜の日付は変わります。

2023年の十五夜は、9月29日(金)です。今回はズレなくちょうど満月が見られます。一年で最も美しい月を、ぜひ子どもたちと楽しんでくださいね。

お月見に関係する「なんで?」

次に、お月見にまつわる様々な疑問にお答えします!

なぜススキが必要?

お月見のお供えといえば、ススキですね。

本来は秋の収穫物である稲穂をお供えしたいものの、お月見は稲刈り前なので、稲穂に見た目が似ているススキが使われるようになったと言われています。

お月見のススキは神様の依り代であると同時に、悪霊や災いを追い払い、豊作を願う意味があります。

なぜ団子を食べる?

月見団子は、その丸い見た目の通り、月を模しているとされています。十五夜にちなんで団子を15個、三方という台に積んでお供えするのが一般的です。

収穫への感謝と祈りをこめてお供えした団子を食べることは、月の力を分けてもらえるので縁起がいいとされており、健康や幸せにつながると考えられています。

お月見とうさぎ、どういう関係がある?

「月にはうさぎがいて、餅つきをしている」という話は、誰しも聞いたことがあるのではないでしょうか。

この話は日本で古くから伝わる伝承で、日本から見た月の影の形がうさぎに見えることに由来すると言われています。

さらにさかのぼると、月とうさぎの物語はインドから伝わったと考えられています。インドのジャータカ神話には月とうさぎの話があり、平安時代の『今昔物語集』の中にはこの話を元にしたのであろう「月の兎」という物語があります。

昔に伝わった物語と月の模様がうさぎに見えることが合わさり、月とうさぎの伝説は現代まで引き継がれています。

まとめ

こちらの記事では、日本の秋の風物詩であるお月見について解説しました。

伝統的な行事は、その由来や背景を知ると一層深く楽しめますし、独自の文化やそこに込められた人の思いをより大切にできますよ。

ぜひ記事を参考に、子どもたちにお月見のことを教えてあげてくださいね。

十五夜に子どもたちとお団子を楽しみながら美しい月をながめ、素敵な時間を過ごしてください!