読み書き困難者用の線分方向マッチング装置

2022.10.17 By 神奈川大学

教育・社会・商経・文学

技術概要

線分の傾きの知覚を評価する課題に際して、被検者の手指の巧緻性が成績に影響するのを抑制し、読み書き困難者の判定を精度よく実施することを可能にする。

用途・応用

読み書き困難者診断

背景

 従来、読み書き困難者の判定方法としては、非特許文献1に記載されているものが知られている。この非特許文献1には、読み書き障害児における認知障害構造を明らかにする目的で、視機能、視知覚および視覚認知機能について、読み書き障害児と定型発達児に対して種々の課題を実施した結果が開示されている。ここに記載されている課題の1つに、線分の傾きの知覚を評価する課題が示されている。この課題は、水平面上に呈示された2つの円のうち、被検者から見て左側の円の中に、被検者から見て真横の方向(基準方向)に対して傾いた方向に延びる参照線分が呈示されており、被検者は、渡された木製の棒(可動線分)を、左側の円に呈示された参照線分と同じ傾きになるように、制限時間を設けずに、右側の円の中に置くというものである。非特許文献1には、読み書き障害児は、線分の傾きの知覚を評価する課題の成績が低いという結果が開示されている。

【先行技術文献】
【非特許文献】
【非特許文献1】後藤多可志、外6名、「発達性読み書き障害児における視機能、視知覚および視覚認知機能について」、音声言語医学、日本音声言語医学会、2010年1月、第 5 1 巻 、 第 1 号 、 p.3 8 - 5 3

課題

 前記非特許文献1にも開示されているように、読み書き障害児等の読み書き困難者と、線分の傾きの知覚を評価する課題の成績が低評価であることとの間には、一定の相関が認められる。しかしながら、当該課題に対する従来の実施方法は、参照線分と同じ傾きになるように木製の棒(可動線分)を置くという作業を被検者に行わせるものであり、被検者の手指の巧緻性が成績に影響するものであった。

手段

 前記目的を達成するために、本発明は、被検者が読み書き困難者であるか否かを判定するために、参照線分と被検者が動かす可動線分との方向マッチングを実施する線分方向マッチング装置であって、 前 記 参 照 線 分 と 前 記 可 動 線 分 と の 方 向 が 一 致 す る と き に 前 記 参 照線 分 及 び 前 記 可 動 線 分 が 同 一 直 線 上 に 並 ば な い よ う に 配 置 さ れ 、 固定軸回りで回動可能な回動部材の被験者による回動で前記可動線分の方向を変化させるようにしたことを特徴とする。
 この装置においては、被検者は、回動部材を固定軸回りに回動させることで可動線分の方向を変化させることができる。そのため、被検者は、回動部材の変位が固定軸に規制された状態で回動部材を回動させることができるので、回動部材の位置調整を意識することなく、回動部材の回動角度だけを意識して、可動線分の方向を調整する作業を行うことができる。よって、線分の傾きの知覚を評価する課題(以下「線分方向知覚課題」という。)において、被検者の手指の巧緻性が成績に影響しにくく、より高精度に読み書き困難者の判定を行うことが可能となる。

効果

 本発明によれば、線分の傾きの知覚を評価する課題に際して、被検者の手指の巧緻性が成績に影響するのを抑制し、読み書き困難者の判定を精度よく実施することができるという優れた効果が奏される。

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特許情報

特願2018-110451

JPB 006617258-000000