非肥満型高血糖発症非ヒト哺乳動物の作製方法

2022.07.20 By 日本大学

医学

技術概要

低出生体重で出生後、通常の食環境で、肥満を伴わずに糖尿病を発症するアニマルモデル。

用途・応用

糖尿病モデル

背景

 糖尿病のアニマルモデルとしては、1型糖尿病の遺伝モデルとしてBB rats、LEW IAR1/iddm rats、Nonobase Diabetic mouse、Akita miceが報告されている。2型糖尿病の遺伝モデルとしては、ZDF
rats、Goto-Kakizaki ratsが報告されている。また、糖尿病を誘発する化学物質であるstreptozotocin、Allozanを使用して、化学的に誘導された糖尿病モデルが報告されている(非特許文献1)。

 インスリンの絶対的な欠乏を特徴とする1型糖尿病アニマルモデルでは、1型糖尿病を発症する経路が限局しており、ヒトの1型糖尿病との関連性が疑問視されている。一方、インスリン抵抗性を特徴とする2型糖尿病アニマルモデルでは、肥満に関連する遺伝子に異常があるものがほとんどであり、その結果インスリン抵抗性に繋がり、耐糖能異常が起こる。

 近年、低出生体重児が成人期の肥満及び生活習慣病の発症リスクか高いことが知られている。低栄養に曝された胎児は、ゲノム遺伝子発現パターンの変化により低栄養に適応した体質となる。この体質は出生後も維持され、低栄養に適応した体質のまま成長する。このような体質の児にとっては、出生後の通常の栄養供給は相対的に過剰であり、過剰エネルギーは体脂肪として蓄積され、小児肥満のリスクが高まり、成人期の肥満に受け継がれる。在胎期の体質の変化が、出生後の生活習慣病の原因となるという胎児プログラミングの考えは、Dvelopmental origin of Health and Disease(DOHaD)仮説と呼ばれる概念として受け入れられている。

【先行技術文献】
【非特許文献】
【 非 特 許 文 献 1 】 Amin Al‑Awar et al., Experimental Diabetes M ellitus in Different
Animal M odels. J Diabetes Res. 2016;2016:9051426.

課題

 低出生体重で出生後、富栄養の食環境で、肥満を伴って糖尿病を発症するアニマルモデルは存在している。しかし、低出生体重児は、通常の食環境で、肥満を伴わずに、糖尿病を発症するリスクが高い。低出生体重児の糖尿病リスクの研究には、低出生体重で出生後、通常の食環境で、肥満を伴わずに糖尿病を発症するアニマルモデルが有用と考えられるが、そのようなアニマルモデルは存在していない。

 そこで、本発明は、非肥満型高血糖発症非ヒト哺乳動物の作製方法を提供することを目
的とする。

手段

[1]妊娠した非ヒト哺乳動物の妊娠後期に、胎仔を虚血状態にする工程、及び前記胎仔が出生に至った仔非ヒト哺乳動物を取得する工程、を含む、非肥満型高血糖発症非ヒト哺乳動物の作製方法。
[2]前記仔非ヒト哺乳動物を普通食で飼育する工程、をさらに含む、[1]に記載の非肥満型高血糖発症非ヒト哺乳動物の作製方法。
[3]前記妊娠した非ヒト哺乳動物の子宮動脈の血流を遮断することにより、前記胎仔を虚血状態にする、[1]又は[2]に記載の非肥満型高血糖発症非ヒト哺乳動物の作製方法 。
[4]前記仔非ヒト哺乳動物は雌である、[1]~[3]のいずれか一項に記載の非肥満型高血糖発症非ヒト哺乳動物の作製方法。

効果

 本発明によれば、非肥満型高血糖発症非ヒト哺乳動物の作製方法が提供さ
れる。

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特許情報

特開2020-116354

JPA 2022014160-000000