運動機能診断装置及び方法、並びにプログラム

2022.09.16 By 鳥取大学 工学研究科

情報

技術概要

非接触・非拘束に検出した歩行時における身体動作から定量的なロコモ診断を可能に!

用途・応用

簡易ロコモ診断を行うゲート式の診断システム

背景

 近年、高齢化に伴い運動器の障害による転倒事故を起こし、要介護状態に陥る人が多く存在する。このような転倒事故の原因として注目されているのがロコモティブシンドローム(以下「ロコモ」と称す)である。ロコモとは、日本整形外科学会が2007年に新たに提唱したものであり、運動器の障害による要介護の状態や要介護リスクの高い状態を表す新しい言葉である。ロコモのうち変形性関節症と骨粗鬆症に起因する患者に限っても推計患者数は4700万人といわれており、ロコモの早期発見は重要な課題のひとつである。

 ロコモの早期発見のためには運動機能を判定することが有効であるが、従来、運動機能を判定するための装置は種々開発されている。

課題

 一般にロコモ診断には、ロコモチェックと呼ばれるものが多く用いられている。その内容は、「片足立ちで靴下がはけない」「階段を上がる際に手すりが必要」などの7つの項目にチェックを付けていき、1つでも該当する項目があればロコモの危険性があるというものである。これは、自己申告に基づく主観的な診断であるため曖昧な部分がある。

 一方、客観的な診断手法として歩行中の揺動性や周期性、歩行速度などを加速度センサから評価して診断する手法が提案されている。具体的には、取得した加速度のRMS(二乗平均平方根)、AC(自己相関関数)を用いることで定量化し、転倒経験群と非経験群との有意差を調べることでロコモ診断を行なっている。しかし、加速度センサを装着するといった手間や、加速度センサを装着することによる歩行の違和感から、普段の歩行を再現できない場合があるといった問題が指摘されている。

 本発明は、被験者に負担をかけずに運動機能を測定でき、運動機能の診断結果を客観的な指標で提示できる診断装置を提供することを目的とする。

手段

 本発明に係る運動機能診断装置は、被験者の画像を撮影し、撮影した画像から被験者の身体の所定の複数部位の動きを検出する動き検出部と、動き検出部による各部位の動きの検出結果に基づき被験者の運動機能を判定し、判定結果を示す情報を出力する判定部と、を備える。判定部は、被験者の所定の部位毎に、各部位の動きについて加速度を算出し、算出した加速度から所定の演算を行って特徴パラメータを求め、部位毎に求めた特徴パラメータからニューラルネットワークを用いて運動機能を判定する。

 本発明に係る運動機能診断方法は、被験者の画像を撮影し、撮影した画像から身体の所定の複数部位の動きを検出するステップと、被験者の所定の部位毎に、各部位の動きについて加速度を算出するステップと、算出した加速度に対して所定の演算を行って特徴パラメータを求めるステップと、部位毎に求めた特徴パラメータからニューラルネットワークを用いて運動機能を判定するステップと、判定結果を示す情報を出力するステップと、を含む。

 本発明に係るプログラムは、コンピュータを運動機能診断装置として機能させるプログラムであって、被験者の身体の所定の複数部位の動きに関する情報を取得するステップと、被験者の所定の部位毎に、各部位の動きについて加速度を算出するステップと、算出した加速度に対して所定の演算を行って特徴パラメータを求めるステップと、部位毎に求めた特徴パラメータからニューラルネットワークを用いて運動機能を判定するステップと、判定結果を示す情報を出力するステップと、をコンピュータに実行させる。 

効果

 本発明によれば、被験者の撮影画像に基づいて自動的に運動機能を判定する。このため、被験者に負担をかけずに運動機能を測定でき、また、被験者の運動機能の診断結果を客観的な指標で提示することができる。

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特許情報

特許第6433805号

JPB 006433805-000000