鉄筋コンクリート造部材(柱、梁、柱梁接合部部分架構、壁)を対象としたさまざまな静的載荷実験

2022.09.05 By 横浜国立大学 都市科学部 建築学科 杉本 訓祥

土木・建築

研究概要

 鉄筋コンクリート造建築物の耐震安全性に関する研究を行っています。特に、架構や部材の静的載荷実験により、安全性の検証を行います。例えば、建築物を構成する梁や柱などを対象に、地震時の状況を再現した載荷実験を行い、対象構造部材が破壊に至るまでの挙動を確認します。鉄筋コンクリート構造は、古くから用いられる構造種別であり、さまざまな実験を踏まえて安全な建築が実現できるようになっています。現在でも、新たな材料や構造、工法に対する安全性の検証は、多くの場合は実験に基づいて行われます。当研究室では、破壊メカニズムの解明のほか、例えば耐震補強技術や新たな建設技術の検証などを実験的に行います。また、実験データの分析に加えて、非線形解析ツールを利用した数値シミュレーションにより、破壊挙動を追跡したり、条件を変えた場合の挙動を確認するスタディなども行います。

アドバンテージ

 本学には、反力床・反力壁を有する構造実験棟があり、容量5002000kNの複数の油圧ジャッキを保有しています。当研究室では、これらを用いて、標準的には実物の1/4~1/2程度の縮尺とすることが一般的ですが、鉄筋コンクリートの梁や柱部材、あるいは耐震壁などを対象として、静的載荷実験を行うことが出来ます。

 また、非線形FEM解析を用いた構造実験結果の検証も行い、より詳細な破壊挙動の分析を行うことが出来ます。

事例紹介

耐震補強技術のひとつである「あと施工アンカー」を用いて新たに設置した壁を想定した壁状部材試験体の静的載荷実験を行い、耐震性能を検証しました。さらに、実験を対象として検証解析を行い、鉄筋とコンクリートの一体性に関する分析を行いました(日本建築学会構造系論文集20187月号)。

 一般的な建築物で想定される腰壁を有する梁と柱からなる柱・梁部分架構の静的載荷実験を行い、腰壁の影響を検証しました。この実験でも検証解析を行っています。

相談に応じられるテーマ

鉄筋コンクリート造部材(柱、梁、柱梁接合部部分架構、壁)を対象としたさまざまな静的載荷実験や、非線形解析による検証(実験に対する検証解析や、実験をベースとしたパラメトリックスタディなど)

  例:既存建物の耐震補強技術について、補強の有無による効果の比較検証

    新たな技術と在来工法の比較実験

    構造物を構成する要素の基礎的な載荷実験など

主な所属学会

日本建築学会

日本コンクリート工学会

日本地震工学会

主な論文

「主筋を直線定着したスラブ付きRC梁の復元力特性と付着挙動」,コンクリート工学年次論文集,2021

「あと施工アンカーによる直線定着主筋を有するRC造壁柱状部材の履歴復元力特性」、日本建築学会構造系論文集,20187月号

「縮小6RC造耐震壁付きフレーム建物試験体の振動台実験における崩壊挙動」,日本建築学会構造系論文集,201711月号

主な特許

特許第6182843号「開口を有するコンクリート梁のせん断補強効果の評価方法」

特許第5205131号「柱梁架構の構築方法、柱梁架構」

特許第4983942号「RC造梁部材の付着割裂破壊防止方法、およびこれに基づく構造、並びに前記構造を備える構造物」

主な著書

「鉄筋コンクリート部材の構造性能評価の現状と将来」,日本建築学会、2019

「大振幅地震動と建築物の耐震性評価」,日本建築学会、2013

「高強度コンクリートの技術の現状(2009)」,日本建築学会、2009

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特許情報

特許第6182843号「開口を有するコンクリート梁のせん断補強効果の評価方法」

JPB 006182843-000000

特許第5205131号「柱梁架構の構築方法、柱梁架構」

JPB 005205131-000000

特許第4983942号「RC造梁部材の付着割裂破壊防止方法、およびこれに基づく構造、並びに前記構造を備える構造物」

JPB 004983942-000000