植物の栄養状態検知方法及び栄養欠乏状態回復方法

2022.10.06 By 明治大学

バイオ

技術概要

植物の栄養充足/欠乏状態を、9-44Hzの生態電位により検知し、欠乏状態の場合には、44Hz以下の点滅光(低周波刺激)を付与し、栄養欠乏状態を回復させる。

用途・応用

植物生育・栽培

背景

 植物の育成には、日光、二酸化炭素、及び水に加えて、窒素、リン、カリウム等の元素が必須である。これら元素は土壌中にも存在するが、植物が多量に必要とする元素は、肥料に多く含有されており、植物の育成を良好にするためには、施肥が行われている。
 近年、植物に光等の低周波刺激を与えることにより、植物の育成を促進する方法が報告されている。
 また、植物の生体電位は、植物の状態と関連があることが知られており、解析された植物の状態に応じた育成方法の検討が行われている。

課題

 植物を良好に育成するためには、上述したように施肥が行われるが、植物は、土壌又は培地中の肥料濃度バランスが崩れた場合、貧栄養状態に陥る。そのため、近代農法においては、肥料濃度が一定以下にならないように過剰な肥料の付与を行うため、肥料コストの上昇、及び過剰量の肥料が地中や地下水中に分散することによる環境汚染という問題がある 。
 また、低周波刺激により植物を良好に育成する方法は、長期的に刺激を続けた場合、植物の育成を阻害するという問題があり、植物の育成状態が悪化した場合にのみ低周波刺激を与える必要がある。しかしながら、植物の外見により育成状態を診断するには熟練した技術が必要であり、且つ、外見に育成状態の悪化が現れてからでは、処置が間に合わないおそれもあるため、植物の状態を迅速且つ的確に診断し、状態が悪化している場合は状態を迅速に回復させることができる方法が求められている。さらに、上記植物の状態の診断及び状態の回復の手間がかかるという問題があり、簡便な方法が求められている。
 一方、植物の生体電位を用いた植物の状態の診断方法は、測定された電位のノイズが大きい等の問題があり、その技術は未だ十分ではないため、更なる改善が求められている。

 本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、植物の栄養状態を迅速且つ的確に診断することが可能な植物栄養状態診断方法、及び植物栄養状態診断装置を提供することを目的とする。栄養状態とは水分および栄養素(窒素、リン、カリウム、カルシウム、マグネシウムなど)の過不足の状態をいう。また、本発明は、診断された栄養状態に基づいて、迅速且つ効果的に植物の栄養状態を回復させることが可能な植物栄養状態回復方法、及び植物栄養状態回復装置を提供することを目的とする。

手段

 本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、対照用周波数において検出された植物の生体電位と、検出用周波数において検出された該植物の生体電位とから、該植物の栄養状態を迅速且つ的確に診断することができることを見出し、本発明を完成するに至った。

効果

 本発明によれば、対照用周波数において検出された植物の生体電位と、対照用周波数において検出された該植物の生体電位とから、該植物の栄養状態を迅速且つ的確に診断することができる。
 また、診断された植物の状態を用いて、状態が悪化している場合は、状態を迅速に回復させることができる。さらに、植物の状態の回復に点滅光を用いる場合にも、状態が悪化した時のみ点滅光の照射を行うことができるため、長期的に使用し続けることにより植物の育成を阻害することがない。そして、本発明を用いることにより、植物が土壌、培地又は培養液中の肥料を最大限摂取できるため、肥料コスト及び環境汚染の低減が達成できる。
 ま た 、 こ れ ら 植 物 の 状 態 の 診 断 及 び 状 態 の 回 復 は 、 一 連 の 動 作 と し て 装 置 内 で 自 動 的 に行うことが可能であるため、手間を大幅に省くことができ、非常に簡便である。

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特許情報

特許第5483087号

JPB 005483087-000000