高温耐性を有するロドコッカス属細菌の製造方法

2022.07.20 By 日本大学

バイオ

技術概要

石油系炭化水素やポリ塩化ビフェニール類(PCB)をはじめとした数多くの難分解性化合物に対して分解及び資化能力を有し、アクリルアミドや有用酵素群、又は細胞外多糖をはじめとした機能性バイオポリマーなどの生産菌が多く存在することが知られているロドコッカス属細菌に高温耐性を付与する。

用途・応用

ロドコッカス属細菌

背景

 近年、従来から加硫ゴムが主流であった自動車部品、家電部品、医療部品又は雑貨等の用途に、生産性に優れる熱可塑性エラストマーが多く利用されるようになってきている。
その中で、各種用途に応じた要求特性を有する新規熱可塑性エラストマーが数多く提案されている。例えば、特許文献1には、スチレン-エチレン共重合体に少量のジビニルベンゼンを共重合し、ジビニルベンゼンユニットのビニル基を介してポリスチレン(クロス鎖)を導入する方法によって得られる、いわゆるクロス共重合体が提案されている。この方法により得られるクロス共重合体は、スチレン-エチレン共重合体鎖をソフトセグメントとし、ポリスチレンをハードセグメントとして有する分岐型ブロック共重合体であり、耐傷付性や成形加工性に極めて優れた材料となっている。

 クロス共重合体は、耐傷付性、軟質性、透明性など極めて優れた特性を有する熱可塑性エラストマーであるが、用途によってはブロッキング性が課題となり、例えば、クロス共重合体をカレンダー加工で連続してシートを作成する際、クロス共重合体のシートがカレンダーロールから剥離し難くなり、クロス共重合体のシートの外観悪化及び生産性の低下などの問題があった。加えて、医療用チューブ用途では、滅菌時に加熱を行うため、高温時の耐ブロッキング性を要求される場合があり、クロス共重合体単独で耐ブロッキングを追及すると、透明性が低下するといった課題があった。

 例えば、医療部品である医療用チューブでは、軟質性、透明性、耐折り曲げ性(耐キンク性)に加えて、薬剤の吸着吸収が少なく定量的に輸送できる薬剤定量性や輸液ポンプ回路に適する耐しごき性(形状回復性、耐摩耗性等)、さらには滅菌のためのガンマ線や電子線に対する耐放射線性に優れるなどの様々な特性が要求される。これらの要求に対して、特許文献2では、チューブ成形後に電子線照射により表面を架橋させることで、軟質性、透明性、薬剤の低吸着吸収性、ポンプ回路適性、化学的安定性、さらには耐キンク性に優れ、ブロッキングを抑制し各種滅菌法に対応する耐熱性を有する医療用チューブとすることを提案している。特許文献3では、チューブ厚さの50%以上を占める支持層を十分な軟質性を有するクロス共重合体とし、内層をブロッキング性が小さい材料とした多層チューブとすることで、折り曲げ時や鉗子などでクランプした際の内壁同士の密着による閉塞を改善することを提案している。なお、近年では医療部品のディスポーザブル化が進められてきており、バイオハザード防止のために使用後に焼却処理されることが多く、焼却時に塩素化合物をガスとして発生しない非軟質塩ビ材を用いることが重要となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【特許文献1】特開2009-102515号公報
【特許文献2】特開2013-202133号公報
【特許文献3】国際公開第2013/137326号

課題

 本発明は、透明性、耐ブロッキング性及び成形加工性に優れた熱可塑性エラストマー組成物、及びそれを用いた成形体、フィルム、医療用チューブを提供するものである。

手段

〔1〕エチレン-芳香族ビニル化合物-芳香族ポリエン共重合体鎖と芳香族ビニル化合物重合体鎖を有するクロス共重合体(A)100質量部に対し、分子中に含まれる炭化水素基由来の炭素数の合計が15個以上である脂肪酸アマイド系滑剤(B)を、0.1質量部以上、4質量部以下を配合してなる熱可塑性エラストマー組成物。

〔2〕クロス共重合体(A)が、エチレン-芳香族ビニル化合物-芳香族ポリエン共重合体鎖と芳香族ビニル化合物重合体鎖が芳香族ポリエン単量体単位を介して結合する構造を有しており、さらに以下の(1)~(3)の条件をすべて満足する共重合体であることを特徴とする〔1〕に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
(1)エチレン-芳香族ビニル化合物-芳香族ポリエン共重合体の芳香族ビニル化合物単量体単位の含量が5モル%以上30モル%以下、芳香族ポリエン単量体単位の含量が0.01モル%以上0.2モル%以下、残部がエチレン単量体単位の含量である。
(2)エチレン-芳香族ビニル化合物-芳香族ポリエン共重合体の重量平均分子量が5万以上30万以下、分子量分布(Mw/Mn)が1.8以上6以下である。
(3)クロス共重合体中に含まれるエチレン-芳香族ビニル化合物-芳香族ポリエン共重合体の含量が50質量%以上95質量%以下の範囲にある。

〔3〕クロス共重合体(A)が、エチレン-芳香族ビニル化合物-芳香族ポリエン共重合体鎖と芳香族ビニル化合物重合体鎖のグラフトスルー共重合体であり、さらに以下の(1)~(3)の条件をすべて満足する共重合体であることを特徴とする〔1〕に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
(1)エチレン-芳香族ビニル化合物-芳香族ポリエン共重合体の芳香族ビニル化合物単量体単位の含量が5モル%以上30モル%以下、芳香族ポリエン単量体単位の含量が0.01モル%以上0.2モル%以下、残部がエチレン単位の含量である。
(2)エチレン-芳香族ビニル化合物-芳香族ポリエン共重合体の重量平均分子量が5万以上30万以下、分子量分布(Mw/Mn)が1.8以上6以下である。
(3)クロス共重合体中に含まれるエチレン-芳香族ビニル化合物-芳香族ポリエン共重合体の含量が50質量%以上95質量%以下の範囲にある。

〔4〕分子中に含まれる炭化水素基由来の炭素数の合計が15個以上である脂肪酸アマイド系滑剤(B)を、0.3質量部以上、3質量部以下を配合してなる、〔1〕から〔3〕いずれか一項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。

〔5〕分子中に含まれる炭化水素基由来の炭素数の合計が24個以上である脂肪酸アマイド系滑剤(B)を配合する、〔4〕に記載の熱可塑性エラストマー組成物。

〔6〕〔1〕から〔5〕のいずれか一項に記載の熱可塑性エラストマー組成物を用いた成形体。
〔7〕フィルムである〔6〕に記載の成形体。
〔8〕医療用チューブである〔6〕に記載の成形体。

 

効果

 本発明によれば、透明性、耐ブロッキング性及び成形加工性に優れた熱可塑性エラストマー組成物、及びそれを用いた成形体、フィルム、医療用チューブを提供することができる 。

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特許情報

特願2020-122031

JPA 2020122031-000000