脱穀装置

2022.07.20 By 日本大学

バイオ

技術概要

アワやヒエ等の雑穀の脱穀の作業負担を軽減可能。

用途・応用

農作物収穫

背景

 コメ等の穀物にて穂軸から穀粒を分離する脱穀装置としては、例えば特許文献1や特許文献2に開示されているように、扱胴に対してワイヤ状の歯が設けられたものが一般的に用いられている。特許文献1や特許文献2に開示されたような一般的な脱穀装置は、扱胴を回転させて刃を穀粒に衝突させ、穀粒を穂軸から叩き落すことによって脱穀を行っている 。

【先行技術文献】
【特許文献】
【特許文献1】特開平5-153845号公報
【特許文献2】特開昭63-269929号公報

課題

 ところで、アワやヒエ等の雑穀は、コメ等と異なり、極めて小さな穀粒が集合した塊が穂軸に対して複数繋がったような穂の構造となっている。このような雑穀に対して、上述のような一般的な脱穀機を用いると、穀粒が集合した塊が叩き落されるのみであり、穀粒を粒ごとに分離することができない。

 このため、従来は、アワやヒエ等の雑穀は、手作業によって脱穀が行われている。このような手作業による脱穀は重労働である。このようなことから、近年においてはアワやヒエ等の雑穀を生産する農家が減少しており、また新たにアワやヒエ等の雑穀を生産しようする農家も現れ難くなっている。雑穀の栽培条件に適し、雑穀の栽培によって振興が図れる可能性のある地域も多くあるものの、脱穀作業の負担がこのような地域の振興を阻害している現状がある。

 本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、アワやヒエ等の雑穀の脱穀の作業負担を軽減可能とすることを目的とする。

手段

 第1の発明は、穀物の穂軸から穀粒を取り離す脱穀装置であって、脱穀前の穀物に遠心力を付与する回転部材と、上記回転部材を回転駆動させる駆動部と、上記回転部材の径方向外側に配置されると共に上記穂軸及び上記穀粒のうち上記穀粒を通過させるフィルタ部とを備えるという構成を採用する。

 第2の発明は、上記第1の発明において、上記駆動部により回転される軸部を備え、上記軸部の軸芯方向に沿って複数の回転部材が上記軸部に接続されているという構成を採用する。

 第3の発明は、上記第2の発明において、上記回転部材として、上記軸部の先端よりも駆動部側の根本側に配置された根本側回転部材と、上記根本側回転部材よりも上記軸部の先端側に配置されると共に上記遠心力を付与しつつ上記穀物を上記根本側回転部材に向けて押し戻す先端側回転部材とを備えるという構成を採用する。

 第4の発明は、上記第2または第3の発明において、上記回転部材として、上記軸部の軸芯に沿った方向にて対向配置されると共に異なる回転速度あるいは異なる回転方向で回転する一対の剪断刃を備えるという構成を採用する。 

 第5の発明は、上記第1~第4いずれかの発明において、上記フィルタ部が、上記回転部材を上記回転部材の回転軸芯を中心とする径方向の外側から全周に亘って囲み、上記径方向に貫通する複数の貫通孔を有するという構成を採用する。

 第6の発明は、上記第5の発明において、上記貫通孔が、上記径方向に沿った方向から見て、一方向の長さ寸法が上記一方向と直交する他方向の長さ寸法よりも長い偏平形状とされているという構成を採用する。

効果

 本発明によれば、穀粒を叩き落すのではなく、回転部材によって遠心力を穀物に付与し、この遠心力を利用して穂軸及び穀粒のうち穀粒のみがフィルタ部を通過するようにする。このような本発明によれば、穀粒が塊となっている場合であっても、穀粒の1粒1粒に対して遠心力が作用し、穀粒を1粒ずつ分離して穂軸から脱離させることができる。このため、簡易な構造で容易にアワやヒエ等の雑穀の脱穀を行うことができる。したがって、本発明によれば、アワやヒエ等の雑穀の脱穀の作業負担を軽減することが可能となる。

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特許情報

特願2020-149827

JPA 2022044277-000000