フッ素樹脂の加工技術にはどのようなものがあるの?vol.2

2021.11.24

「フッ素樹脂の加工方法はどんなものがあるの?」という疑問にお答えします。今回紹介するのは、「賦形」「チューブの曲げ・封じ」「縫製」「洗浄処理」の4種です。フッ素樹脂ならではの加工方法について詳しく見ていきましょう。
別記事では「切削」「溶接」「溶着」の3つの加工方法についてご紹介させて頂きました。

本記事では「賦形」「チューブの曲げ・封じ」「縫製」「洗浄処理」の4つの加工方法についてご紹介します。

賦形(フケイ)加工

「賦形(フケイ)」とは「素材を切り取ったり削り取ったりすることなく、製品を形づける加工方法」になります。成形と似た加工方法になりますが、成形は原料を型に流し込んで形造るものですが、賦形は素材から形造る物になります。「賦形」による加工のメリットとしては、材料のロスがほぼ出ない点と製作時間の短縮につながる点があります。

なぜ材料のロスが出ないのかというと、素材を変形させ、クセづけすることで形を決定するからです。

別記事で紹介した切削加工は、材料を目的の形に削り出す方法になります。その際に生じる切りくずや削りかすは材料ロスにつながります。

一方「賦形」による加工では、目的の形と同体積の材料を変形させることで製品の形にしていきます。つまり、切りくず等は出ないため、材料の全てが製品そのものとして生かすことができるのです。また、製作時間も短い為、コスト面や納期面においてプラスに働きます。

ただし「賦形」加工は製作できる形に限界があるのが弱点です。

チューブの曲げ・先封じ加工

「チューブの曲げ・先封じ加工」はその名を通り、「チューブの形状を変えたり、チューブの先を閉じる」加工方法を指します。

 

溶融性樹脂の一種であるフッ素樹脂の中のPFA・FEPは、熱を加える事で柔らかくなります。柔らかくなった状態で目的の形にクセづけすることで、複雑な形状であっても製作することが可能なのです。ただし、作業自体は手作業になる為、熟練の技が必要になる難易度の高い加工方法になります。

尚、曲げ加工に関しては、規格に定められた「最終曲げ半径内」であれば、3Dの曲げ加工も可能であり、あらゆる形を実現することが可能です。

 

洗浄処理

「洗浄処理」とは、「製品表面の金属イオンや油脂・微粒子などを取り除く」処理を指します。

フッ素樹脂は、基本的には化学反応を起こしにくく表面吸着も少ない優れた材料です。とはいえ、加工する際に表面上に金属イオンや油脂などの化学反応しやすい物質が付着していると、製品の見栄えや機能に悪影響をもたらす可能性があります。こういった問題を解決するために、酸による洗浄などが施されます。

 

このような後処理も製品の出来に直結する要因になるため、重要な工程だといえます。

まとめ

“フッ素樹脂は、樹脂の中でもTOPクラスの「耐熱性・耐薬品性・離型性・滑り性・絶縁性・耐候性・純正」を併せ持ちますが、その分、高価な材料となります。

ただし、加工自体これまでご紹介致しましたように他の樹脂と遜色なく加工可能な樹脂です。また切削加工については、1個から対応可能という事もあり、実験レベルで少量の特注品が欲しい場合などでもご対応可能です。

これまで問題として抱えてきたものを解決できる樹脂。それが”フッ素樹脂”かもしれません。本記事監修のフロンケミカル様では、そういったお客様からのお問い合わせを承っております。