クリーンルーム

2021.07.31

クリーンルームの規格

クリーンルームの規格は米国（米国連邦基準209、NASA-NHB 5340）、ドイツ（VDI-2083）、日本(JIS B 9922 クリーンベンチ）等各国で制定されていましたが、現在は2015年に改訂されたISO 14644-1が唯一の国際規格となっています。ISO14644-1:2015を以下に示します。また、参考資料として過去の規格であるFed、Std209B、NASA、Std209Dについても記載します。

ISO 14644-1:2015 清浄度クラスの上限濃度（個/m³）

清浄度クラス		上限濃度（個/m3）
ISO 14644-1	Fed.Std209E	0.1μm	0.2μm	0.3μm	0.5μm	1 μm	5 μm
Class 1		10	廃止
Class 2		100	24	10	廃止
Class 3	Class 1	1,000	237	102	35	廃止
Class 4	Class 10	10,000	2,370	1,020	352	83
Class 5	Class 100	100,000	23,700	10,200	3,520	832	廃止
Class 6	Class 1,000	1,000,000	237,000	102,000	35,200	8,320	293
Class 7	Class 10,000				352,000	83,200	2,930
Class 8	Class 100,000				3,520,000	832,000	29,300
Class 9					35,200,000	8,320,000	293,000

◎米国連邦規格209bクリーンルームの規格要旨

クリーンルームクラス	粒子		圧力	温度			湿度			気流	照度
	粒径 μ m	粒子数個/ ft³	mmA q	範囲℃	推奨値℃	偏差℃	最高%	最低%	偏差%	m/S換気回数	Lux
10※	≧0.5	≦10 ※	1.25 以上	19.4 ・ 25	22.2	±2.8 特別には ±0.14	45	30	±10 特別には ±5	層流方式 0.35ｍ/s ・ 0.55ｍ/s 乱流方式 ≧ 20回/時	1,080 ・1,620
	≧5.0	0
100	≧0.5	≦100
	≧5.0	≦10 ※
1,000	≧0.5	≦1,000
	≧5.0	≦10 ※
10,00 0	≧0.5	≦10,00 0
	≧5.0	≦65
100,0 00	≧0.5	≦100,0 00
	≧5.0	≦700

※10個/ ft³以下の粒子濃度は、サンプルを多数とった場合以外は、信頼性が低い。

◎ バイオクリーンルームのNASA規格要旨

級別	塵埃粒子			微生物粒子
	粒径	累積粒子数		浮遊量		沈降量
	μ	個/ ft3	個/ ?	個/ ft3	個/ ?	個/ ft3週	個/ ? 週
100	≧0.5	100	3,500	0	3.5	1,200	12,900
10,000	≧0.5	10,000	350,000	0.5	17.6	6,000	64,600
	≧5.0	65	2,300
100,000	≧0.5	100,000	3,500,000	2.5	88.4	30,000	323,000
	≧5.0	700	25,000

圧力、生物粒子、湿度、気流（但し、乱流方式28回/時以上）照度は米国連邦基準に同じ。温度は指示値とする。

◎JIS B9920清浄度クラスの上限濃度（個/ ㎡）

粒径（μm） 1	清浄度クラス
粒径（μm） 1	クラス1	クラス2	クラス3	クラス4	クラス5	クラス6	クラス7	クラス8
0.1	10¹	10²	10³	10⁴	10⁵	（10⁶）	（10⁷）	（10⁸）
0.2	2	24	236	2360	23600	−	−	−
0.3	1	10	101	1010	10100	101000	1010000	1010000 0
0.5	(0.35)	(3.5)	35	350	3500	35000	350000	3500000
5.0	−	−	−	−	29	290	2900	29000
粒径範囲	0.1〜0.3		0.1〜0.5		0.1〜5.0	0.3〜5.0

米国連邦規格209bとの対応	-	1	10	100	1,000	10,000	100,000
半導体製造	IC製造ウェハー工程		工業用クリーンルーム
バイオテクノロジー			バイオハザード組み換えDNA	バイオクリーンルーム
医療				バイオクリーン手術室
医薬品製造(GMP)			製剤プロセス抗生物質、抗がん物質、一般
食品			レトルト食品加工工程		発酵工程金属加工工程