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バイオ系研究所で働くテクニシャン(技術員)でありながら漫画家として活躍するAyaneさんによる「ラボりだな日々」、今回からスタートです!
(※ラボりだ…ラボから離脱すること。ラボから帰ることの意を持つ造語)
第1回目のテーマは、この連載でテーマになる「ラボあるある・研究者あるある」の代表格 "研究者って特別視されがち"なお話。そう、研究者も「ヒト」なのです。
「研究所」「研究室」「ラボ」と聞いて、多くの人はどのような場所を想像するでしょうか?
映画やドラマで出てくる研究所って、白衣をきた優秀な研究員がやたら白い実験室でフラスコやアンプルに入った謎の液体(蛍光色)を作製して小型トランクに入れて簡単に秘密裏に持ち出したり、1人の天才研究員が研究プロジェクトを開始してすぐに「新発見」したりしがちな気がしませんか?(観ている作品の偏りが感じられる文章)
実際の研究所はどうでしょうか?
まず、研究員の方々だけではなく、私のようなテクニシャン、事務や研究広報などたくさんの人が研究周りで働いています。
実験には失敗がつきものなので、映画で簡単に作製されているようにみえる謎の液体はn回目の実験によるものだし、持ち出しにはいくつもの許可が必要で秘密裏に持ち出すことは困難でしょう。そして、多数の研究員や技術職員が関わり、何年もかかって「新発見」まで辿り着く研究プロジェクトも多くあります。
(研究分野やテーマにより差はあります)
私が研究所で10年ほどテクニシャンとして働いてみて、研究という多くの人にとっては非日常に見えることは、実は日常に繋がっている…と思っています。なぜなら「研究も人間が行っている」からです。整理整頓が苦手だったり、忘れ物もするし、子供が熱を出せば仕事を休んで看病をしたり、同僚同士でフォローしあったりします。
みなさん、はじめまして!
科学をテーマに漫画を描くサイエンスコミックライターのAyaneと申します。今回より、Lab Brains様で漫画を連載させていただくことになりました!
私は現在、漫画家をやりつつ、日本にある某生命科学系研究所で10年ほど技術職員(テクニシャン)として勤務しております。
漫画では白黒のぬいぐるみのようなキャラクターになっていますが私はヒトですし、疑獣化されている研究所の同僚たちももちろんヒトです!
研究の成果は「論文」という形でアウトプットされていきますが、その研究にどのような日々が詰まっているか…その行間について触れられる機会はとても少なく、それこそ研究者同士の雑談の中だけで消えていくようなお話も多いと思います。
せっかくなので、その行間部分を「ラボあるある漫画」として抽出し、研究者、研究周りの職種の方々には「あるある!」と共感を、そして、研究に普段関わりがない方々には研究の日常を「より身近に」感じていいただけるようなきっかけを作っていきたいと考えております。
よろしくお願いいたします!