密度とは?どうやって表すの?求め方もわかりやすく解説!

2023.12.05

中学一年生の理科で勉強する密度。

密度といえば、「人口密度」や「骨密度」といった言葉を、ニュースや他科目の勉強などで聞いたことのある方も多いかもしれません。

密度はさまざまな場面で用いられており、私たちの生活を支えてくれる大切な概念です。

この記事では、密度とはなにかから密度の単位、計算方法まで、詳しく解説します!

密度が具体的にどのように活用されているかも説明するので、この記事を通して密度への理解を深めてくださいね。

密度とは

まずは密度とはなにかについて学んでいきましょう。

密度は、ものがどれくらい詰まっているかを表すことができる指標です。

密度の「密」という漢字には、「すきまもなく集まっている」という意味があります。

コロナ禍の中で避けるように言われていた3つの密(密閉・密集・密接)を思い浮かべていただくと、「密」の字にある「詰まっている」イメージがわかりやすいかもしれません。

より具体的な例で密度を考えてみましょう。

自分の部屋に友達を1人呼んで2人で遊ぶときと、同じ自分の部屋に友達を3人呼んで4人で遊ぶときでは、4人で遊ぶときの方が狭く感じますよね。

それはなぜかというと、同じ面積の部屋により多くの人が詰まっているからですね。

このようなとき、自分の部屋で2人で遊ぶよりも4人で遊ぶ方が、密度が高いと言うことができます。

ちなみに、ニュースなどでよく耳にする人口密度は、一定の面積の中に何人が住んでいるかを表している指標です。

つまり、ある面積内に、何人の人が詰まっているかを表してるということですね。

人口密度が高ければ高いほど、混んでいることがわかります。

また、骨密度は骨をつくるカルシウムなどの成分がどれくらい詰まっているかを表します。

骨密度が高いほど丈夫な骨であり、低いと骨折や骨粗しょう症のリスクが高まります。

以上のように、密度とは「ものがどれくらい詰まっているか」を表すことを覚えておきましょう。

密度の表し方

次に、理科や科学における最も一般的な密度の表し方について学んでいきましょう。

科学においては、密度は一定の体積あたりの質量のことを表します。

この場合、物体1cm3あたりに何g詰まっているかで表記することが多いため、密度の基本的な単位はg/cm3です。

単位のg/cm3は、「グラム 毎 立方センチメートル」もしくは「グラム パー 立方センチメートル」と読みます。

では、密度を計算して求めてみましょう。

質量27gで体積10cm3の物質の密度はいくらになるでしょうか。

密度は物質1cm3あたりに何g詰まっているか、つまり物質1 cm3あたりの質量なので、

27[g]÷10[cm3]=2.7[g/cm3]

と計算できます。

答えとなる物質の密度は2.7g/cm3です。

以上のように密度は計算できるので、密度の公式は

密度[g/cm3]=質量[g]÷体積[cm3]

となります。

実は密度は物質によって決まっているので、物質を見分ける手掛かりになります。

さまざまな物質の密度を表した表を見てみましょう。

物質 密度(g/cm3
アルミニウム 2.70
7.87
8,96
19.3
エタノール 0.79
1.00

先ほど計算した物体の密度は2.7g/cm3でしたので、この物体は密度が一致しているアルミニウムだった可能性が高いですね。

また、水の密度に注目してみましょう。

水の密度は1.0g/cm3です。

水に物が浮かぶか沈むかというのは、実は密度が大きく関係しており、水の密度1.0g/cm3を下回る物体は浮き、越える物体は沈みます。

ドレッシングを放置すると、中身が分離し水分の層の上に油の層ができますが、これは水分よりも密度が小さい油が浮いて上層になっているということです。

さらに、卵の新鮮さを確かめたいときには、水に卵を入れて浮かぶかどうか見てみるという方法があります。

新鮮な卵は水に沈みますが、卵は古くなると卵の中に空気が入って密度が下がるため、水に浮いてしまいます。

このように、密度は食品の管理などにも関わってくる重要な概念です。

密度の計算方法

では、密度の公式を踏まえて、密度に関する計算問題2題にチャレンジしてみましょう。

問題①

質量が347.4g、体積が18cm3の物質があります。この物質の密度を求めなさい。

解説

密度は物体1cm3あたりに何g詰まっているかを表し、公式は

密度[g/cm3]=質量[g]÷体積[cm3]

でした。

公式に今回の問題の数値を当てはめましょう。

密度[g/cm3]= 347.4[g] ÷18[cm3]

となります。

計算すると、

347.4÷18=19.3

です。

なので、答えとなる物質の密度は19.3g/cm3です。

問題②

密度が 0.79 g/cm3,体積が 150 cm3 の物質の質量は何 g か求めなさい。

解説

今度は密度ではなく、質量を求める問題ですね。

ですが、密度も体積も質量も、すべて密度の公式で使う概念なので、今回も密度の公式に数値を当てはめれば解くことができます。

公式は

密度[g/cm3]=質量[g]÷体積[cm3]

でした。

公式に今回の問題の数値を当てはめましょう。

0.79[g/cm3]= 質量[g] ÷150[cm3]

となります。

質量を計算すると、

0.79×150=118.5

です。

なので、答えとなる物質の質量は118.5gです。

まとめ

この記事では、密度について詳しく解説しました。

密度は、ものがどれくらい詰まっているかを表すことができる指標であり、科学では一定の体積あたりの質量のことを言います。

密度の公式は

密度[g/cm3]=質量[g]÷体積[cm3]

でした。

学校のテストでは、密度を計算する問題は頻繁に出題されるので、覚えておいてくださいね。

密度の単位も間違いやすいポイントです。密度は物体1cm3あたりに何g詰まっているかで表記することが多いため、密度の基本的な単位はg/cm3となると把握しておきましょう。

密度はさまざまな場面で使われています。

先ほどは水の密度1.0g/cm3を下回る密度の物体は浮き、越える物体は沈むというように、水に物が浮かぶか沈むかというのは、実は密度が大きく関わっていることを解説しました。

このことを利用して、卵の鮮度を判断するなど密度が食品に関わる場面をご紹介しましたが、他には工学や建築を考える上でも密度はよく使用されています。

たとえば、密度は強度とも大きく関わるため、建築においてより丈夫な建物を建てるためには、なるべく密度の高い建築材料を選ぶといった工夫がされています。

この記事が実は私たちの生活に深く関わっている密度について、より楽しく深く理解するきっかけになれればと思います。

Lab BRAINSの「楽しく学ぶ」には、日常がより面白くなり、学校の勉強にも役立つ理科や数学の解説をしている記事がたくさんあるので、参考にしてくださいね。

ぜひ日々の学びを楽しみましょう!

 

 

 

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