子どもの夜泣き、寝渋りについて!解決方法は?

2023.11.22

子どもを育てる中で大きな悩みの一つとしてあげられるのは、夜泣き問題ではないでしょうか?というのも、統計上8割近くの母親が、子どもの夜泣きに関して悩みを抱えており、それにより健康上何らかの問題が起きているといわれています。

 一体なぜ子供は夜泣きするのでしょうか?また、夜泣きを防ぐ、解決する方法はあるのでしょうか?ここでは一つの案としてこの夜泣き問題についてお伝えしていこうと思います。

なぜ子どもは夜泣きをするのか

子供の夜泣きは科学的に完全に解明されているわけではありませんが、脳が発達する上で通る過程であるということが現在わかっています。

また、乳幼児期は成人に比べてレム睡眠が2倍ほど多い事が報告されています。一般的にはレム睡眠は脳が覚醒している状態であり、ノンレム睡眠は脳が休んでいる状態となっています。その関係から脳が覚醒している状態で夜泣きをしている、と考えることができるでしょう。[※1]

夜泣きはどのように対処するのがいいの?

前述した通り、夜泣きは「脳が覚醒していて、身体が寝ている状態」です。その状態で身体を起こしたりあやしたりすることで、身体も覚醒してしまいます。その結果、子どもは眠たいのに起こされてしまった状態となり、更に激しく泣くことになるのです。一度すべてを覚醒させて、その後寝かしつけるということを無意識におこなっているということですね。

よってまずは夜泣きをしている時に「寝ぼけて泣いていないか」を確認するのがよいでしょう。泣き出してもしばらく様子を見ていると、そのまま寝入ることも少なくないようです。

一人で眠る訓練という考え方

最近の研究で、子どもの夜泣きに関しても行動療法が当てはまることがわかってきたそうです。行動療法とは、端的に言うと「慣れさせる」ということです。

乳児は基本的に一人で寝ることにまだ慣れていません。その慣れていない状態で夜泣きをし、大人があやして寝かしつける。その行為を繰り返すことにより「夜泣きがあった際に誰かの手がないと再眠できない」という習慣がついてしまいます。よってまずは一人でも再眠できることを学習できるよう、そっとしておくことが子どものためと言えるでしょう。[※2]

愛情不足にはならないの?

ここで心配になるのが、愛情不足という考え方です。愛着理論というものがボウルビィという発達心理学者によって提唱され、日本にも定着してきました。[※3]その結果、日本でも「愛情不足」というキーワードが随所で使用され、愛着障害という言葉さえ、メジャーなものとなってきております。

しかし、ここでいう愛情不足とは「子どもが求めている愛情を得られない状態」を指します。夜泣きとは「発達過程の生理現象」として扱われるため、子どもが愛情を求めている、というよりかは発達上逃れられない現象、と捉えるほうが建設的といえましょう。

また、冒頭でもお伝えした通り、子どもの睡眠問題によって8割程度の母親が自身の健康状態に何らかの問題を抱えています。睡眠不足によって日常的に健康面に問題がでてきて、それが原因でイライラして子どもに応えることができない、というほうがよっぽど子どもは愛情不足を感じてしまうでしょう。

また、夜泣きを見守るのは子育ての怠慢ではなく、子どもの睡眠を自立させるための子育てと考えると良いかと思います。子どもの睡眠が自立することによって、親の睡眠時間も確保でき、子ども自身も睡眠を上手に行うことができ、結果的に日常の生活に笑顔があふれるのではないでしょうか。

 

子どもの睡眠障害はない?

睡眠障害とは、大人で言うところであればストレスや自律神経の異常によって起こるものです。具体的には眠れない入眠障害、寝ても夜間に何度も起きてしまう中途覚醒障害、早朝に起きてしまう早朝覚醒障害、日中眠くなってしまうナルコレプシーなどがありますが、子どもにその様な障害は認められていません。

ただ、小学校に上がっても夜泣きをし、周りの声も聞けなくなるほどの夜驚症というものがあります。もし、6,7歳になっても夜泣きが続き、それが激しいものであれば一度受診することをおすすめします。

まとめ

子どもの睡眠問題はいつの時代も大きな問題です。ですが、その子の気質(生まれ持った性格)にもよりますが、それでもいつかは上手く眠れるようになります。子どもを大切にすることはもちろんですが、親御様自身が健康でいることも大切です。今お子様の睡眠問題で悩んでいる方に、少しでもこの記事が役立つことを願っています。

参考文献等

※1 「乳幼児の睡眠と発達」 (本文へ戻る)

※2 「妊娠中からの親教育」 (本文へ戻る)

※3 「ジョン・ボウルビィの愛着理論」

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永⽥ 良介(ながた りょうすけ)

保育⼠、社会福祉⼠、精神保健福祉⼠。
主に、児童期における精神的な悩みや疾患などを主に取り扱う実践家。