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行列の積とは、数や文字を縦横に並べた「行列」を掛け算したものです。
左の行列をA、右の行列をBとした場合、行列Aの列数と行列Bの行数が一致している場合のみ、行列の積を求められます。
とすると
となります。
行列Aの行数が1だとしても、行数Aの列数と行列Bの行数が同じならば、計算可能です。
Aの列数とBの行数が一致しているならば計算できるので、例えば、行列と縦ベクトルの積は縦ベクトルとして計算できます。
同様に、行列と横ベクトルの積は、横ベクトルとして計算可能です。
また、行列の積では、AB=BAになるとは限りません。
正方行列Aに対して、 正方行列Bが「AB=BA=I」を満たすとき、
BをAの逆行列といい、逆行列を持つ行列Aを正則行列といいます。
ここで I は、対角成分が1で、その他が0の単位行列です。
2行2列の掛け算について、具体的な求め方を解説していきます。
とするとき
となります。
とすると、
となるので、
となります。
次に、正方行列ではない行列の積を求めてみましょう。
3行2列の行列と2行3列行列の積の計算方法は、以下のとおりです。
の場合
となります。
とすると、
となるので、
となります。
つまり、l行m列の行列とm行n列の行列の積は、l行n列の行列となるのです。
例:3行2列の行列×2行3列の行列=3行3列の行列
行と列が増えても、l行n列の行列となることに変わりありません。
積は、2行2列の行列になっています。
積は、1行2列の行列になっています。
積は、3行3列の行列になりました。
行列の積ABは、行列Aの列数と行列Bの行数が一致している場合のみ求められます。
計算方法に慣れるまでは、どこをかけて何を足せばいいのか迷ってしまうかもしれません。
l行m列の行列とm行n列の行列の積が「l行n列の行列」となることは、自分が出した答えを確認する際に役立つので覚えておくと便利です。
色々なパターンの練習問題に触れて、行列の積を求められるようにしておきましょう。
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