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多くの化学物質は、「浸透」と「透過」という保護具の内側に侵入する現象を引き起こし作業者の健康を蝕む危険性があります。浸透とは縫い目やファスナー等の衣服にある小さな隙間から液体や固体の化学物質が非分子レベルで通過してしまう現象、透過とは化学物質が分子レベルの状態で保護具を通過してしまう現象をそれぞれ指します。
透過とは目に見えない状態で起きる現象であり、気付かないうちに化学物質にばく露してしまう危険があります。
ここで一般的なカッパと化学防護服素材デュポン™タイケム®6000を使った耐透過性に関する実験を見てみましょう。
旭・デュポン フラッシュスパン プロダクツ株式会社「タイケム®の耐透過性実験」
動画内でカッパの生地から目に見えるアセトンの染み出し(浸透)はありませんでしたが、ガス検知管で測定するとガラス瓶からアセトンが検出されました。このことからカッパ生地をアセトンが通過してガラス瓶間を移動していることが分かります。これが透過という現象であり、気付かないうちに化学物質にばく露してしまうという点で透過は浸透よりも危険性が高いため、使用する化学物質に対して耐透過性を持っている保護具を選定するといった対策を取る必要があります。
保護具の選定の際に重要なことは、使用する化学物質に対して保護具が耐透過性を持っているかどうかです。
防護服の知恵.comでは、化学物質のCAS番号や名称等の情報から化学防護服・手袋・長靴の化学物質に対する透過データ、検知器の情報を検索できます。
使用方法はこちらの動画をご参照ください。
検索結果ページの上部にはCAS番号、化学物質名、試験時の濃度及びSDSに記載されている有害性の一部を抜粋して掲載しています。
「素材/製品別透過データ」には検索した化学物質に対して透過データを保有している素材・製品について掲載しています。
この表からは、
①タイケム®6000とタイケム®10000は、「480min(分)」時点で透過の判断基準である標準透過速度0.1μg/㎠/minに達しなかったという結果を表しています。
②個人用検知器であるCUBでばく露の有無を確認できる化学物質であることを表しています。
※DuPont™、SAFESPEC™、デュポン™、タイベック®、タイケム®は米国デュポン社の関連会社の商標または登録商標です。